2017年8月23日水曜日

2017年度税制改正:国外財産の相続課税を強化へ!

 これまで、被相続人及び相続人(贈与者および受贈者)の国外での居住期間が5年を超えると、国外にある財産について日本の相続税や贈与税は課税されないという、いわゆる「5年ルール」がありました。

 この取扱いを利用して、一部の富裕層には、日本より税金の低い国に財産を移した上で外国に5年を超えて居住し、相続税や贈与税を逃れようとする動きが目立つようになりました。

 このような背景があってか、2017年度税制改正において、国境をこえた過度な租税回避を抑制するため、国外財産にかかる納税義務の「5年ルール」が見直されることになりました。

 具体的には、同改正によって、この「5年ルール」を見直し、国外財産に日本の相続税や贈与税が課税されない国外居住期間を「10年超」とし、居住期間が10年以内の人には国外財産に日本の相続税をかけられるようになりました。

 しかし一方で、一時滞在外国人の国外財産を相続税等の課税対象とせず、高度外国人材の受入れを促進する措置もとられることになりました。

 具体的には、同改正によって、被相続人及び相続人(贈与者及び受贈者)が、「出入国管理及び難民認定法別表第1の在留資格」により一時的滞在している場合等には、国内財産のみが課税対象とされます。

 ここでいう「出入国管理及び難民認定法別表第1の在留資格」には、いわゆる就業ビザが含まれるため、一時的に日本に滞在する外国人駐在員等の多くは対象になります。

 また、「一時的滞在」とは、国内に住所のある期間が相続(贈与)開始前15年以内で合計10年以下の滞在をいいます。

 転勤などの理由で一時的に日本に居住している外国人の場合であっても、国内財産だけではなく、国外財産についても日本の税金が課税されることとされているため、高度なスキルを持つ外国人技術者等の来日を阻害する要因になっていると指摘されてきましたが、「10年ルール」によって、こうした問題も解消されるものと期待されております。

 これらの改正は、2017年4月1日以後の相続・贈与等により取得する財産に係る相続税・贈与税について適用されますので、該当されます方は、ご確認ください。

(注意)
 上記の記載内容は、平成29年7月10日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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2017年8月22日火曜日

子ども・子育て拠出金とは

◆全額事業主負担の子ども・子育て拠出金

 子ども・子育て拠出金は平成26年度までは児童手当拠出金と呼ばれていました。

 社会保険料(健康保険及び厚生年金保険)は労使折半負担となっていますが、子ども・子育て拠出金は全額企業が負担します。

 被保険者からは徴収しません。

 平成29年度からは0.23%となりました。

 被保険者の厚生年金保険の標準報酬月額に料率を乗じます。

 標準賞与額にも同じ料率がかけられます。

 例えば標準報酬月額が20万円の人は20万円×0.23%=460円となります。

 金額は大きい額ではありませんが、平成28年度は0.20%でしたから上限とされている0.25%までは今後も上がる事でしょう。

 被保険者に子どもがいるかいないかは関係なく厚生年金の加入者は全員が拠出の対象になっています。

◆拠出金は何に充てられているか

 拠出金は児童手当のみに使われている印象がありますが、地域子ども・子育て支援事業や平成28年4月から新設された仕事・子育て両立支援事業にも充てられています。

 各内容を見てみます。

①児童手当事業・・・・市区町村に住民登録があり、中学校終了前までの児童を養育している人で下記の条件に該当する方に支給されます。

ア、児童が国内に居住している
イ、児童が養護施設入所や里親に委託されていない
ウ、扶養親族数に応じて所得で622万円から812万円までの限度額があります。
  扶養親族数6人以上は812万円に1人38万円を加算します。
  支給額は3歳未満で1人月1万5千円から中学生1人月1万円の範囲できめられます。
  所得制限を超えていても1人当たり5千円が支給されています。

②地域子ども・子育て支援事業・・・・放課後児童クラブ、病児保育(事業費及び整備費)、延長保育事業等

③仕事・子育て両立支援事業・・・・企業主導型保育事業(運営費及び整備費)、企業主導型ベビーシッター利用者支援事業等

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2017年8月21日月曜日

法人成り メリットとデメリット

◆軌道に乗ったら一度は考える法人成り

 個人事業者が法人を設立することを「法人成り」と呼びますが、個人事業が軌道に乗ってくれば、一度は考えるのではないかと思います。なぜ、考えるのかというと、法人成りにはメリットもデメリットもあるからです。

◆一般的なメリット

1.給与所得控除が使える:法人成りをして会社から給与を受け取るようにすれば、経営者自身の所得税で給与所得控除が使え、節税になります。

2.消費税が最大2年間免除される:資本金が1,000万円未満の法人は、2期にわたって消費税が免税となります(但し特定期間の課税売上や、特定新設法人の規定により免除にならない場合がありますので留意してください)。

3.決算期が自由に設定できる:個人事業者の場合は12月決算の3月15日申告と時期が固定されていますが、法人は決算期が自由に設定できます。

4.繰越欠損金の繰越控除の年数が増える:個人は3年ですが、法人の場合は10年(平成30年4月1日以後に開始する事業年度の場合)になります。

◆一般的なデメリット

1.法人設立の手間と費用:定款を定めて、登記をしなければならず、定款認証手数料や登録免許税が必要となります。

2.社会保険の加入:個人事業では4人までの雇用であれば社会保険の加入義務はありませんが、法人成りすると1人でも社会保険への加入が義務付けられます。

3.赤字でも7万円の法人住民税がかかる:均等割と呼ばれる部分で、赤字だったとしても税金が取られます。

◆あまり数字には出てこない「対外的な信用」

 対外的な信用はどうしても個人事業よりも法人の方があるものです。

 融資や取引で見劣りしないように法人成りをする、というのも立派な理由です。

 色々な視点から法人成りをするかしないかを判断した方が良いでしょう。



2017年8月18日金曜日

遺産分割、配偶者優遇へ

 相続法制の見直しを検討している法制審議会(法相の諮問機関)の相続部会は、婚姻期間が20年以上の夫婦のどちらかが死亡した場合、生前に故人より贈与を受けた住居は遺産分割の対象にしないとする案をとりまとめました。

 また故人の預貯金についての遺産分割前の仮払い制度の創設も盛り込んでいます。

 法務省は8月上旬から約1カ月半の間、意見公募(パブリックコメント)を実施。

 その結果を踏まえ、年内に要綱案をとりまとめ、来年の通常国会で民法改正案を提出するそうです。

 遺産分割は、亡くなった被相続人が保有していた不動産や預貯金、有価証券などの遺産を相続人で分け合う制度。

 現行制度では、居住用の土地や建物は遺産分割の対象であり、生前贈与をしていても住居を含めて分け合うことになります。

 そのため、残された配偶者が遺産分割によって住居の売却を迫られ、住み慣れた家から追い出される可能性があります。

 試案では、結婚から20年以上の夫婦間で、生前贈与するか遺言で贈与の意思を示した居住用の建物や土地は、遺産分割の対象から除外するとしました。

 配偶者は住居を離れる必要がないだけでなく、他の財産の取り分が増えることになります。

 また試案では、故人の預貯金について、遺産分割が終わる前でも生活費や葬儀費用の支払いのために引き出しやすくする「仮払い制度」の創設を盛り込みました。

 昨年に最高裁が「被相続人の預貯金は遺産分割の対象」とする判断を示したことを受け、遺産分割の協議中でも預金を引き出しやすくするために創設されることとなりました。


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2017年8月17日木曜日

企業版ふるさと納税が人気薄

 自治体に寄付した企業が通常の寄付金控除以上の税優遇を受けられる「企業版ふるさと納税」の初年度(2016年度)の寄付額は7億4692万円でした。

 過熱した返礼品競争の影響で個人向けのふるさと納税が過去最高の2844億円だったことを考えると、出だしは低調だったと言えそうです。

 企業版ふるさと納税は、企業が本社所在地以外の自治体に寄付すると、法人税や法人住民税などの負担が寄付額の約6割軽減される制度。自治体が策定して内閣府が認定した「地域活性化事業」などが寄付の対象で、16年度は150以上の事業が認定されていました。

 全体として低調だった要因のひとつに、「見返り」の少なさが想定されます。

 企業版は、地元で生産される豪華な返礼品などが人気を博している個人向けと違い、自治体が寄付した企業に直接的な便宜供与を図ることも禁じられています。

 寄付額の4割が企業負担でもあり、主たるメリットは地方創生への後押しなど企業のイメージアップや、自治体からの感謝状なども含めた知名度向上にとどまっている面も影響しているようです。

 山本幸三地方創生担当相は7月の記者会見で、「企業にはインセンティブが弱いところもあるかもしれないが、企業の社会的責任に基づく話でもあるので、ぜひ取り組んでもらいたい」と期待を込めます。

 税収確保に悩む地方をサポートする狙いがあった新制度ですが、今後どこまで企業に追加寄付の動きが広まるかは不透明な状況です。


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2017年8月16日水曜日

国税庁:減価償却定額法一本化に係る改正通達の趣旨説明を公表!

 2016年度税制改正において、定率法の選択が可能な減価償却資産のうち、建物附属設備は建物と一体的に整備され、構築物は建物と同様に長期安定的に使用されることから、これらの減価償却資産(鉱業用減価償却資産等を除く)の償却方法は、建物(同)と同様に定額法に一本化する見直しを行い、法人税基本通達を見直しておりますが、国税庁はその具体的な内容や考え方を示す趣旨説明を公表しました。

 それによりますと、改正によって建物附属設備及び構築物の減価償却方法が定額法に一本化された結果、2007年3月31日以前に取得した鉱業用減価償却資産等以外の建物附属設備及び構築物に対して2016年4月1日以後に資本的支出を行い、同日以後に新たな建物附属設備等を取得したものとされる原則的方法を適用した場合には、その資本的支出に係る償却方法は旧定率法となるのか、定額法になるのか疑問が生じます。

 また、2007年3月31日以前に取得した鉱業用減価償却資産のうち建物、建物附属設備及び構築物に対して2016年4月1日以後に資本的支出を行い、原則的方法を適用した場合も、同様の疑問が生じます。

 2007年3月31日以前に取得した減価償却資産に資本的支出を行った場合には、取得価額の特例により、その資本的支出の金額をその減価償却資産の取得価額に加算できるという特例計算が認められております。

 1998年3月31日以前に取得した鉱業用減価償却資産以外の建物に対して、2007年4月1日以後に資本的支出をした場合、資本的支出の取得価額の特例を適用し、その資本的支出の金額を取得価額とする新たな減価償却資産を取得したときは、その資本的支出に係る償却の方法は、その建物の償却方法である旧定率法ではなく、同日以後に取得した鉱業用減価償却資産以外の建物の償却方法である定額法に限られていました。

 こうした取扱いをふまえ、改正後の本通達では、上記の場合について、改正前の通達で明らかにしていた取扱いと同様に、2016年4月1日以後に取得した建物、建物附属設備及び構築物について適用することができる償却方法に限られることを留意的に明らかにしたものであるとその趣旨を説明しており、連結納税制度においても、同様の通達改正を行っております。

(注意)
 上記の記載内容は、平成29年7月3日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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2017年8月15日火曜日

特に都市部は大幅な上昇 29年路線価は全国平均0.4%増

◆29年路線価は前年比0.4%増

 平成29年路線価が公表されました。

 全国の路線価の平均は前年比0.4%増。

 一昨年までは7年連続の下落傾向でしたが、2年連続の上昇となりました。

 これは3月公表の公示地価と同じです。

 以前は路線価と公示地価の前年対比率の取り方が異なっていましたが、現在は両者とも「地点ごとの変動率」を単純平均しており大差はありません。

 地価公示は「土地の取引価格の指標を与えること」を目的としており、全国で約26,000地点の公示地価を3月に公表しています。

 一方、路線価は相続税・贈与税の課税価格として用いられるもので、計算の基礎となる調査地点(標準宅地)が約333,000地点です。

 こちらは件数も多いため、公表は7月となっています。

 なお、路線価の価格は公示地価の8割程度の評価となります。

◆鳩居堂前の路線価は過去最高額を更新

 29年の路線価が前年より上昇した都道府県数は13(宮城県の3.7%増が最高)。

 下落は32でした(秋田の2.7%減で4年連続最下位)。

 ただ、下落した県のうち26は下げ幅が縮小したため、全体では上昇局面とはいえます。

 また、路線価の最高額は、例年どおり銀座の鳩居堂前でしたが、これに加えて「銀座プレイス前」などの4か所も1㎡当たり4,032万円で、バブル期の3,650万円を抜き過去最高とのことです。

 ちなみに、公示地価の29年の最高額は、同じ銀座の山野楽器本社の5,050万円です(鳩居堂前は公示地価の調査対象ではありません)。

◎過去3年間の鳩居堂前の路線価・前年比
 平成27年分:26,960,000円(+14.2%)
 平成28年分:32,000,000円(+18.7%)
 平成29年分:40,320,000円(+26.0%)

◆上昇傾向はどこまで続くのか…

 公示地価は土地の用途別で変動率が公表されており、29年は商業地が2年連続の「上昇」、住宅地は「下落から横ばい」へ、工業地は「横ばいから上昇」に転じています。

 これらをあわせて考えると、オリンピック開催で都市部の地価上昇は急激な一方で、住宅需要も団塊ジュニア世代が住宅購入年齢に当たる現在は、 低金利や税制にも支えられ底堅い感じもしますが、先行指標である中古マンションの指標が鈍化していることや、生産緑地指定から30年経過する平成34年には都市圏に土地が過剰供給される懸念も囁かれていますので、オリンピック後の状況はかなり変わるものと予想されます。



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2017年8月14日月曜日

平成29年4月1日より設立・異動届出書の手続簡素化

◆29年より登記事項証明書の添付省略

 平成29年4月1日より国税庁に提出する届出書について二つの見直しが行われています。
 
 一つは、法人設立届出書等に登記事項証明書等の添付が不要となったことです。

 これは、平成25年に閣議決定された「世界最先端IT国家創造宣言」に基づいて、行政組織の壁を越えたデータ活用により、公共サービス向上を図ろうとする「登記・法人設立等関係手続の簡素化・迅速化に向けたアクションプラン」という横断的な取り組みの一つです(法人番号導入もその一環)。

 法務省では、他の行政機関とオンラインで情報連携ができるような新しい登記情報システムの運用を平成32年度中に開始する予定です。

 国税庁はオンラインで提供される登記情報の活用を図るため、関係省庁と議論を進め、平成29年税制改正で次の対象届出書等への登記事項証明書の添付が不要となりました。

1.法人の設立・解散・廃止等の届出書
「法人設立届出書」、「外国普通法人になった旨の届出書」、「収益事業開始届出書」等

2.税務署の求めに応じ添付していたもの
「営業等開始・休止・廃止申告書」(たばこ税法、揮発油税法、印紙税法等)等

◆届出書の提出先のワンストップ化

 また、改正前は異動前と異動後の双方の所轄税務署に提出が必要とされていた異動届出書等については、平成29年4月1日以後の納税地の異動等により、以下の対象届出書等を提出する場合、異動後の所轄税務署への提出が不要となりました。

1.所得税
「納税地の変更に関する届出書」、「納税地の異動に関する届出書」、「給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書」、「個人事業の開業・廃業等届出書」

2.法人税
「異動届出書」

3.消費税
「消費税異動届出書」、「納税地の変更に関する届出書」、「納税地の異動に関する届出書」

◆地方税は従前通りの取扱いのため要注意!

 これらの取扱いは現行では国税のみで、地方税の届出書については登記事項証明書の添付や提出先は従前どおりですので、ご注意ください。


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2017年8月10日木曜日

九州よりも広い土地が所有者不明

 民間の学識経験者らで構成する所有者不明土地問題研究会(増田寛也座長=元総務相)は、九州よりも広い約410万ヘクタールの土地が相続未登記などで所有者不明であるとする推計結果を発表しました。

 研究会は名義人の死亡後も相続登記されていない土地などを「所有者不明土地」と定義し、国土交通省の地籍調査を基に、市区町村別の総人口や高齢者死亡者数などの統計を使って独自に試算。

 所有者不明の土地問題では、法務省が都市部で6.6%、地方で26.6%が所有者不明になっている可能性があるとのサンプル調査結果を公表していますが、国のデータを基に全国的に推計するのは初めてのことです。

 不動産の権利登記は、相続などで所有者が変わっても名義変更の義務はないため、特に資産価値が低い不動産を相続した人は面倒な相続登記をせず、被相続人名義のまま放置することがあります。

 情報が更新されず何世代も続くと、相続人はねずみ算式に増加することになります。

 自治体が空き家などの不動産登記を調べても本来の所有者が分からないケースも少なくありません。

 東日本大震災の被災地では、所有者不明の土地があったことで、自治体による用地買収の障害になったそうです。


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2017年8月9日水曜日

杉原千畝氏の遺産相続「有効」

 第二次世界大戦時に多くのユダヤ人にビザを発給して「日本のシンドラー」と呼ばれた杉原千畝氏の遺産をめぐる裁判で、東京高裁は杉原氏の妻(故人)の遺言の有効性を認め、被告となっている長男の子の相続を認める判決を下しました。

 遺言の無効を求めていた四男の訴えを退け、遺言を無効とした一審判決を取り消した格好です。

 裁判では、杉原氏の妻が入院中の2001年12月に公証人が作成した遺言について争われました。

 遺言は、杉原氏の遺品を含む全財産を長男の子2人に相続させる内容でしたが、意識障害のあった妻に長男側が無理やり書かせたものだとして、四男が無効を訴えていました。

 一審判決では、遺言を残した当時、妻には低ナトリウム血症などで意識障害があり、遺言の内容を判断できなかったとして、遺言の無効を決定。

 しかし高裁の裁判長は、意識障害は夜間のみで、退院後は国内外で講演活動を行うなど「重篤な障害があったとは認められない」と結論付けています。

 四男側は判決を不服とし、上告する方針。

 遺産の詳細は明らかにされていませんが、杉原氏の欧州赴任時の回想を記した手記や、当時の写真などが含まれているとのこと。

 長男一家はNPO「杉原千畝命のビザ」幹部を務め、裁判で争われた自筆の手記をユネスコ記憶遺産に登録されるための資料として提出していましたが、四男が手記の真偽について疑義を示したことから、登録申請者である岐阜県八百津町が取り下げています。

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2017年8月8日火曜日

東京都:大規模建築物の固定資産評価方法の見直しを提言!

 東京都は、大規模建築物の新たな固定資産評価方法を検討してきた「固定資産評価に関する検討会」の報告書を公表し、国に対して大規模建築物の固定資産評価方法の見直しについての提言を行いました。

 これまで、都内で建築されている大規模・複合用途の建物について評価する場合、建物の完成から評価完了までに長い期間を要するうえ、評価の方法が納税者に分かりにくいなどの課題が指摘されておりました。

 現在の家屋の固定資産税評価方法である再建築価格方式は、1963年度に固定資産評価基準で定められ、翌年度から適用されましたが、この再建築価格方式は、高層ビルから戸建て住宅まで家屋の規模や用途にかかわらず全ての家屋に一律に適用され、家屋の建築に使われた資材の価格を積み上げて評価する方法で、新たな工法や資材に対応するなど何度も改正が行われてきました。

 しかし、近年増加傾向にある都心部・臨海部に建築されているオフィスやホテル等の入る複合用途の大規模事業用建築物を現行の評価方法で評価する場合、約5万点の建築資材を確認して評価基準にあてはめるなど、評価が困難で複雑な判断を伴う課題が生じておりました。

 さらに、通常、竣工から評価完了までに2年近くを要することから評価に長期間を要することや、評価方法が納税者に分かりにくいことなどの課題も生じておりました。

 このため、東京都では現行の評価方法と同等な価格を求める「新たな評価方法」について検討を行ってきました。

 今回提言された「新たな評価方法」とは、現行の家屋の評価方法(再建築価格方式)が、建物に使用されている資材の価格を部分ごとに積み上げていく方法であるのに対して、1棟の家屋の中で取得価額(工事原価)等を基に算出する方法と現行の評価方法を併用するものです。

 具体的には、建築設備などとくに「評価が困難で、長期間を要する部分」のみを取得価額活用方式(取得価額(工事原価)を基に算出する)で評価して、その他の部分は、現行の評価方法(部分別評価方式)で算出します。

 「部分評価と取得価額活用方式等を併用する方法」が最も有効な方法とみており、東京都は、国との連携を図りながら、2021年度からの評価方法の見直しを目指しているとのことで、今後の動向が注目されます。

(注意)
 上記の記載内容は、平成29年7月3日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。


2017年8月7日月曜日

タカタ㈱の民事再生法適用申請によりセーフティネット保証1号の発動

◆中小企業・小規模事業者対策として

 エアバッグの欠陥で大量リコール(回収・無償修理)があった自動車部品大手のタカタ㈱は、平成29年6月26日に東京地方裁判所に民事再生法の適用を申請しました。

 米国法人を含む海外子会社も同様に、米連邦破産裁判所に連邦破産法11条の適用を申請しました。

 実質的な負債総額は1兆円を超えており、製造業では戦後最大の大型倒産です。

 信用不安が広がらないように支援企業も決まっており、中国の部品大手「寧波均勝電子」傘下の米自動車部品メーカー、キー・セイフティー・システムズ(KSS)が選ばれています。

 経済産業省も、この倒産劇が中小企業に与える影響を考慮し、資金繰り等に関する相談窓口を設置し、公的金融機関による支援を実施するなど、支援策を講じています。

◆セーフティネット保証1号(連鎖倒産防止)の発動

 タカタ㈱と一定の直接取引関係を有する中小企業・小規模事業者を対象として、一般保証とは別枠で融資額の100%を保証するセーフティネット保証1号を発動します。

・対象となる中小企業者(以下いずれかを満たす場合)
①当該事業者に対して50万円以上売掛金債権等を有している中小企業
②当該事業者の事業活動に20%以上依存している中小企業者

・内容(保証条件)
①対象資金:経営安全資金
②保証割合:100%
③保証限度額:無担保8千万円含み2億円
④保証人:原則第三者保証人は不要

◆その他のセーフティネット保証

 1号から8号まであります。

 有名なところでは業況の悪化している業種に属する中小企業者で、直近3カ月間の売上高が前年同期比で5%以上減少している等が条件の5号(業況の悪化している業種)で、リーマンショックや原油価格高騰でお世話になった中小企業者も多かったかもしれません。

 「溺れる者は藁をもつかむ」ではありませんが、緊急時にはありがたい制度です。


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2017年8月4日金曜日

相続は財産だけではありません

◆相続債務にはご注意ください

 被相続人が亡くなって相続が開始されると、相続人が集まって遺産分割協議を行います。

 遺産分割協議で相続財産の分割を受けなくとも、相続債務は引き受けなければなりません。

 どういうことかと言うと、両親と子供一人の家族で、アパートを所有していた父が亡くなり、母がその後の生活のためにアパートを相続したようなケースで、アパート建設のための借金が残っていた場合、銀行はその借金の返済をアパートを相続しなかった子供にも請求できます。

 債権者にとって、相続人が勝手に決めた遺産分割協議に拘束されることはなく、相続人全員に法定相続分に応じた分割債務を請求できるのです。

 そうならない為には債権者である銀行等に承認を得ておく必要があります。

 遺産分割協議書は、相続人の間では有効ですが、債権者には意味がありません。

◆心配な場合は相続放棄を

 相続財産を受け取らず、相続債務に不安があるときは家庭裁判所に申立てをして相続放棄を受けることができます。

 相続放棄を受ければ被相続人の債務に関する追及はありません。

 相続放棄は自己のために相続があったことを知ってから3ヶ月以内に家庭裁判所に申立てしなければなりません。

 「知ってから」というのは、相続人と言えども疎遠な場合もあり、知らないうちに相続債務の請求を受けない為の措置です。

◆相続とは権利と義務を引き受けます

 相続では財産等権利だけでなく、債務等の義務も相続するのです。

 遺産分割協議をおこなう時は財産の分け方ばかりに目が行きがちですが、相続放棄をしないのであれば、債務の引き受け方もきちんと取り決め、債権者の承認を得ておく必要があります。

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2017年8月3日木曜日

少額減価償却資産の特例に係る改正の趣旨説明を公表!

 国税庁は、2016年度税制改正(法人税関係)において、法人税基本通達を見直しましたが、その改正の趣旨説明を公表しました。

 それによりますと、同改正の一つに「中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例」の見直しを行い、同改正により、対象となる中小企業者等について、常時使用する従業員の数が1,000人以下の法人に限定されたこと、適用期限が2018年3月31日まで2年延長されました。

 改正の趣旨説明によりますと、従業員の数が1,000人以下の法人に限定されたことをふまえ、1,000人以下であるかどうか(従業員基準)の判定の時期は、資本金基準と同様に、原則として、法人が少額減価償却資産の取得等した日及び事業の用に供した日の現況により判定すべきとしました。

 ただし、従業員の数の変動は、資本金の額の変動と比較しますと、事業年度を通じて起こり得るものであり、同一事業年度内に1,000人以下である期間と1,000人超である期間が混在するケースも考えられます。

 これについては、1,000人超である期間内に取得等をして事業の用に供した減価償却資産を抽出して同特例の適用から除外するというのは、一定の事務負担を要することもあり、改正後の本通達において、従業員基準については、事業年度終了の日の現況によって判断することができるとしております。

 一方、従業員の数が1,000人以下であるかどうかの判定に当たっては、法人が常時使用する従業員の数が何人かが問題となりますが、この場合の「常時使用する従業員の数」は、法令上、特段の条件が定められていないことから、改正後の本通達において、雇用形態が常用であると日雇いであるかを問わず、常時就労している職員、工員等(役員を除く)の数によるとしております。

 また、法人が業務の最盛期などに数ヵ月程度の期間その労務に従事する者を使用している場合であっても、それらの事業の性質を考慮して、その従事する者を「常時使用する従業員の数」に含めて取り扱う旨を、改正後の本通達の後段において明らかにしており、これらの取扱いは、連結納税制度においても、同様の通達を定めております。

(注意)
 上記の記載内容は、平成29年6月12日現在の情報に基づいて記載しております。
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2017年8月2日水曜日

経済産業省:法人税の申告期限延長の特例適用で留意点を公表!

 経済産業省は、法人税の申告期限延長の特例の適用にあたり、留意点を公表しました。

 それによりますと、2017年度税制改正において、上場企業等が定時総会の開催日を柔軟に設定できるよう、企業が決算日から3ヵ月をこえて定時総会を招集する場合、総会後に法人税の確定申告を行うことを可能とする措置が講じられたことを受けたもので、改正後の同特例の解釈等について、国税当局にも確認のうえ、留意点を整理しております。

具体的には、
①同特例の適用対象の範囲
②定款等の定めの具体例と税務署長への提出書類
③税務署長が指定する月数(申告期限延長)の期間の具体例
④同特例に係る申請書の提出期限
⑤適用時期を示しております。

 なお、同特例は、会計監査人を設置している法人が適用対象となります。

 また、適用を受けるためには、「定款等」の定めにより事業年度終了の日から3ヵ月以内に定時総会が招集されない常況にあることが必要となります。

 この「定款等」とは、「定款、寄附行為、規則、規約その他これらに準ずるもの」で、法人の最も基本的な事項について定めた根本規則を指します。

 株式会社の場合、定款がこれに該当しますが、株式取扱規程等の規程や取締役会等の議事録はこれに含まれません。

 法人税の申告期限の延長は、法人税法第75条の2第1項第1号に「当該定めの内容を勘案して4月を超えない範囲内において税務署長が指定する月数の期間」とされており、法人の申請に基づき、税務署長が延長する月数を指し、延長可能な法人税の申告期限を具体例で整理しております。

 なお、税務署長は、本来の申告期限の翌日を起算日として月数を指定することとなります。

 申請書の提出期限については、申請書に定款等の写し及び各ケースによって必要な書類を添付し、同特例の適用を受けようとする事業年度終了の日まで(連結事業年度について申請する場合には、連結事業年度終了の日の翌日から45日以内)に納税地の所轄税務署長に提出する必要があります。

 適用時期は、改正後の法人税法については、2017年4月1日より施行となっておりますので、同特例の適用を受けるための申請も同日より可能となっております。

 該当されます方は、ご確認ください。

(注意)
 上記の記載内容は、平成29年6月6日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。


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2017年8月1日火曜日

“ベンチマーク”

 “ベンチマーク”とは「他社の優れた経営方法やマーケティング戦略などを探し出し、自社のやり方や手法との違いを分析し、それに基づいて自社の経営や営業手法などを改善する管理手法のこと」を言いますが、安易に使うと、単なる物真似に陥り、自社が持っていた特色を失うなど、得策とならない場合もありますから、注意して、有効に活用したいものです。

◆“ベンチマーク”活用の注意点
 “ベンチマーク”をうまく活用するための注意点を挙げますと次の通りです。

①自社で使っている経営方法、製品開発の方法などについて、現状の問題点・改善改革の課題を整理して把握する。

 その方法として、現在その業務に関与している役員・管理者・一般社員が失敗経験などの状況事実から、問題点を抽出する。

 同時に自社の方法が持つ特色、他社に比べて優位であると思われる点を認識しておく。

②整理した問題点や課題を解決するのに、有効と思われる他社の方法・システムを調査、特定する。

 “ベンチマーク”の対象は特定の企業1社に限らず、複数社としても良く、それらの組み合わせ、活用でより高度な問題解決、改革が図れることが期待される。

 そのためにも、①の自社の問題点を分析し、「知りたいことは何か」を把握しておくことが、“ベンチマーク”すべき他社の方法・システムなどの発見と比較・評価・選択に役立つ。

③“ベンチマーク”すべき他社の方法・システムなどは、自社の業界に限らず、他の業界にも眼を向けて探索する。

 例えば、製品開発のステップ・目標管理制度・人事賃金制度の仕組みや運用方法などは、特定業界に限らず、優れた“ベンチマーク”に適する事例が存在する。

④以上の①と②③で得た“ベンチマーク”対象を参考にして、“自社の方法・システムを改善・改革した時のありありとした姿”を検討し、具体的に記述する。

 これが、改革構想である。

◆経営者・管理者の留意点
 “ベンチマーク”による改革構想は、重要な経営課題について、プロジェクトチーム目標を設定するのに適しており、メンバーが主体性と挑戦意欲、協力意識をもって、改善・改革を実現することが出来る目標となります。


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