2017年4月26日水曜日

死亡保険料が11年ぶり値下げ

 生命保険のうち、死亡保障のついた商品の保険料が来年4月から引き下げられる見込みです。

 平均寿命が延びて死亡リスクが減少したことが原因で、生保各社は来年に向け、新たな保険料の素案作りに入りました。

 引き下げられるのは、被保険者が死亡すると保険金を受け取れる「死亡保険」の保険料。

 現行よりも、契約期間が決まっている定期保険ならば最大で25%、一生涯保障が続く終身保険でも5%ほど値下げされる見通しです。

 保険料引き下げの背景にあるのは、来年4月に発表される「標準生命表」の改訂です。

 標準生命表は、公益社団法人日本アクチュアリー会が作成する、日本人の寿命や年齢ごとの死亡率などのデータを基に「おおよそこれくらいの年齢で死亡する」という数値を算出したもの。

 保険会社はこの標準生命表をもとに、保険金に応じた保険料を設定しています。

 同表は平成8年に初めて作成され、11年後に初めて改訂されました。

 そしてさらに11年後の30年4月、再改訂された標準生命表が適用されることになります。

 改訂されれば、近年の平均寿命の延びを反映して、死亡率が引き下げられることは確実で、そうなると掛金を払い込む期間が延びる掛け捨て型の死亡保険では保険料が下がるというわけです。

 もっとも標準生命表の改訂は契約者にとってプラスの影響だけを及ぼすわけではありません。

 平均寿命が延びれば、がん保険などの医療保険は、その分保険会社の支払いが増えることになります。

 そのため終身の医療保険は、逆に3~5%ほど保険料が値上げされる可能性もあります。

 改定された保険料は、新規契約分と契約を更新した人が対象となります。

 既存契約については適用されない見込みです。


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2017年4月25日火曜日

確定申告書の提出期限の延長の特例の見直し

 日本企業の「決算日から定時株主総会開催の日までの日数」は平均2.8ヶ月(平成26年3月末日決算の東証上場企業2,358社の平均値)とされており、諸外国(米英仏独蘭)の主要企業の平均4~5ヶ月と比べると短く、定時株主総会の開催も6月後半に集中している現況から、株主・投資家の対話期間及び企業の情報開示の準備期間が十分ではない現況にあります。

 そこで、平成29年度税制改正では、企業と投資家の対話の充実を図るため、上場企業等が株主総会の開催日を柔軟に設定できるようにするため、法人税等の申告期限の延長可能月数が拡大されます。

Ⅰ 会社法上の取扱い

 会社法上、法人は柔軟に株主総会の日の設定が可能とされています。

 例えば、3月決算法人が「決算日から4ヶ月後」である7月末に株主総会を開催することが可能であり、8月以降に株主総会を開催することも可能とされています。

Ⅱ 法人税法上の取扱い
(1)改正前制度の概要

① 原則
 法人税法上では、内国法人は、原則として各事業年度終了の日の翌日から2ヶ月以内に税務署長に対し、確定した決算に基づき申告書を提出しなければならないとされています(法法74①)。

② 例外
 例外として、会計監査人の監査を受けなければならないことその他これに類する理由により決算が確定しないため、申告書を2ヶ月以内に提出することができない常況にあると認められる場合には、その申告書の提出期限を1ヶ月間(特別の事情により各事業年度終了の日の翌日から3ヶ月以内に各事業年度の決算についての定時株主総会が招集できないことその他やむを得ない事情があると認められる場合には税務署長が指定する月数の期間)延長することが可能(以下「確定申告書の提出期限の延長の特例」といいます。)とされています(法法75の2①)。

(2)改正の内容

 法人が、会計監査人を置いている場合で、かつ、定款等の定めにより各事業年度終了の日の翌日から3ヶ月以内に決算についての定時総会が招集されない常況にあると認められるときには、確定申告書の提出期限をその定めの内容を勘案して事業年度終了の日の翌日から6ヶ月を超えない範囲内において税務署長が指定する月数の期間まで延長をすることが可能とされます(新法法71⑤,同法75の2①)。

(3)適用関係

 上記(2)の改正は、法人の平成29年4月1日以後の申請(同年10月1日以後に納税義務が成立する中間申告書)に係る法人税について適用されます(平成29年改正法附則1三,同附則20,同附則21)。


 わが国経済の好循環を確かなものとするためには、コーポレートガバナンスを強化することにより、中長期的な企業価値の向上に資する投資など、「攻めの経営」を促進することが重要であると考えられています。

 こうした観点を踏まえ、平成29年度税制改正では、法人税等の申告期限が事業年度終了後6ヶ月以内を限度として税務署長が指定する月数の期間の延長が可能となりました。

 しかし、今回の税制改正では、法人税の申告期限は延長されましたが、法人税の納税期限及び消費税等の申告納税期限は、従来どおりですので留意して下さい。


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2017年4月24日月曜日

国税庁:2015事務年度のネット取引調査を公表!

 国税庁は、2016年6月までの1年間(2015事務年度)におけるネット取引を行っている個人事業者などを対象とした実地調査を公表しました。

 それによりますと、前年度比8.3%減の2,013件を実地調査した結果、同3.8%増の1件当たり平均1,164万円の申告漏れ所得金額が把握されました。

 この申告漏れ額は、同時期の実地調査における特別調査・一般調査全体での1件平均941万円の約1.2倍となり、申告漏れ所得金額の総額は、234億円(前事務年度246億円)にのぼりました。

 調査件数を取引区分別にみてみますと、ホームページを開設し、消費者から直接受注するオンラインショッピングを行っているネット通販が572件(1件当たり申告漏れ710万円)あり、以下、ネットオークションが450件(同879万円)、ネットトレードが369件(同1,788万円)、ネット広告が253件(同1,007万円)、コンテンツ配信が27件(同1,202万円)、出会い系サイトなどのその他のネット取引が342件(同1,738万円)となりました。

 また、調査事例では、従業員の認証IDを借用し、インターネット販売の一部を除外しているものがあがっております。

 調査対象者Aは、インターネット取引を利用し、海外から仕入れた商品の販売やネットオークションを行っていることから調査が行われ、取引口座等を確認した結果、従業員名義の預金口座での取引が把握されたため、従業員を追及したところ、インターネット上の認証IDと預金口座はAがすべて管理・把握している事実が分かりました。

 調査の結果、Aは、事業の帰属を隠ぺいするために、従業員のインターネット上の認証ID及び預金口座を借用し、従業員名義の口座に振り込まれた売上について除外していることを認めました。

 その結果、Aに対し、所得税4年分の申告漏れ所得金額約2,700万円について追徴税額(重加算税を含む)約700万円及び消費税3年分の追徴税額(加算税を含む)約400万円が課税されました。

 ネット取引は無店舗による事業形態となるため、その把握は困難だと思われますが、国税当局はあらゆる有効な資料情報を収集・分析して適正な課税に努めております。


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2017年4月21日金曜日

2017年度税制改正:中小企業の投資促進税制などを見直し!

 2017年度税制改正において、中小企業の投資促進税制などが見直されました。

 具体的には、
①中小企業投資促進税制は対象資産から、「器具・備品」を除外した上で適用期限を2018年度末まで2年延長する

②商業・サービス業活性化税制の適用期限を2018年度末まで2年延長する

③中小企業投資促進税制の上乗せ措置を改組した中小企業経営強化税制を創設する

④固定資産税の減免措置を拡充する

 上記①は、資本金1億円以下の中小企業者等が対象となり、一定の設備投資を行った場合には、税額控除(7%)又は特別償却(30%)の選択適用を認める措置(上乗せ措置は税額控除10%又は即時償却)となります。

 なお、税額控除は、個人事業主及び資本金3,000万円以下の中小企業のみの適用となり、2017年度税制改正によって、対象設備から「器具・備品」が除外され、1台160万円以上の機械装置や複数基計70万円以上のソフトウェアなどが対象となります。

 上記③の中小企業経営強化税制は、上記の中小企業投資促進税制の上乗せ措置を改組したもので、対象に全ての器具・備品、建物附属設備を追加します。

 一定の中小企業者等で中小企業等経営強化法の経営力向上計画の認定を受けたものが、2017年4月1日から2019年3月31日までの間に、一定の設備等を取得等し、国内にあるその法人の指定の事業の用に供した場合に、即時償却又は7%(特定中小企業者等は10%)の税額控除を選択適用できます。

 上記④の固定資産税の減免措置は、認定経営力向上計画に基づき、中小企業者等が取得する生産性を高める設備について、3年間、固定資産税を1/2に軽減する措置ですが、この特例措置は、2018年度末までの適用期限の到来をもって終了するものとし、残りの2年間に限り、地域・業種を限定したうえで、その対象設備に測定工具及び検査工具、器具・備品並びに建物附属設備(償却資産として課税されるものに限る)のうち一定のものが追加されます。

 該当されます方は、ご確認ください。


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2017年4月20日木曜日

年休の半日、時間単位、計画的付与

◆年次有給休暇の付与

 労働基準法では年次有給休暇(年休)は入社して6ヶ月継続勤務し、全労働日の8割以上出勤した従業員に最低10日を付与する事になっています。

 例えば4月1日に入社して10月1日が初回の基準日であり、以降1年毎の応答日は毎年10月1日になります。

 企業によっては従業員に一斉の基準日を設けているところもあります。

 基準日方式と言いますが付与日数が法定要件を上回れば問題ありません。

 パートタイマー等で週の所定労働時間が30時間未満、かつ週所定労働日数が4日以下又は1年間の所定労働日数が216日以下の従業員は、通常の従業員の所定労働日数との比率を考慮して労基法で定められた付与日数になります。

◆年次有給休暇請求の単位:半日

 年次有給休暇を取得する時の請求は原則1日単位です。

 半日単位で請求する時は法には規定されていませんので就業規則等で定めておけばよく、半日とは何時から何時までなのかを決めておく事が必要でしょう。

 先頃改正された看護休業や介護休業は半日単位の付与が義務付けられたので、請求があれば所定労働時間の2分の1を付与する必要があります。

 昼休み等を挟むと2分の1にならずに使いづらい時は協定で定めておけば運用できます。

◆時間単位の年休の請求

 年次有給休暇は年5日以内であれば時間単位で付与する事も出来ます。

 病院に寄ったり、介護や看護等少し時間が欲しい時に使用できるものです。

 但し年休の残日数管理が少し煩雑になるでしょう。

 この場合も労使協定により従業員の範囲、時間単位として使用できる日数(5日以内)、時間単位の場合の1日の所定労働時間数を決めておく必要があります。

◆年休の計画的付与

 年次有給休暇の消化率を高めるために企業による計画的付与制度があります。

 順番に休ませる事ができるのでヨーロッパ等では広く行われています。

 労使協定により各従業員の5日を超える日数について協定しておき年休を消化します。

 夏季や年末年始等に利用している企業もあります。

 労使協定を締結するので原則、計画的年休に反対している従業員にも適用されます。




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2017年4月19日水曜日

マイナンバー発行機関への監督強化

 マイナンバー制度のシステム障害によって個人番号カードの交付に大幅な遅れが出た問題をめぐり、政府はシステム運用を担当する地方公共団体情報システム機構(J-LIS)に対する監督を強化する関連法を閣議決定しました。

 J-LISに対して、マイナンバーを取り扱う事務の管理規程の策定を義務化するもの。

 策定、変更時には番号制度を所管する総務相が認可します。

 さらに問題発生時には経緯の記録も義務付け、総務相による監督命令や立入検査も可能となります。

 虚偽報告や検査の拒否に対しては役職員に30万円以下の罰金を科すそうです。

 マイナンバー制度は昨年1月から申請に基づく個人番号カードの交付を開始しましたが、暗証番号を登録する際にJ-LISのシステム障害によって登録できないという事態が頻発しました。

 このエラーによって一時期は約1千万枚の申請に対して交付できたのは計約230万枚と申請の3割にも満たない状況となっていました。

 その後、システム改修などを経て障害は解消されたものの、全国的な交付遅れを解消するには11月末までかかることとなったのです。

 個人番号カードは交付開始から1年を経過しても発行枚数が1千万枚足らずと、目標の3割程度にとどまる〝出足低調〟の状態。

 J-LISの監督強化に向けた法改正からは、出ばなをくじかれた形となった政府の恨み言が聞こえてきそうです。


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2017年4月18日火曜日

福岡市で30年非課税の私道が課税対象に

 福岡市中央区の天神地区にある繁華街の商店街に当たる私道に、市が新たに固定資産税と都市計画税を課税する方針であることが分かりました。

 これまで約30年間非課税だった部分で、新たな税負担を計算すると合計で年間約3200万円に上るそうです。

 商店街の組合員1人当たり約40万円の負担増になるとみられ、商店街側は課税通知が届いた時点で市に行政不服審査法に基づく審査請求を行う方針です。

 対象となっているのは、天神地区の繁華街にある新天町商店街の通路。

 同エリアは約350メートルの通路が、複数の建物内を貫く形で商店街を構成し、通路部分は商店らが所有する「私道」となっています。

 私道は原則的に固定資産税などの課税対象ですが、通り抜け道路のように公共の通路として使用され、不特定多数の人間が利用するものについては非課税となります。

 一方、一部の人間しか利用しないものについては課税されます。

 商店街の通路について市はこれまで、商店街の約3分の2に当たる屋根付き通路の部分については公共の通路として非課税、残る3分の1についてはビル1階部分を通るため「建物の敷地の一部」として課税してきました。

 しかし平成24年に商店街側が、課税された通路部分についても「公共の通路」に当たるとして課税の取り消しを求めて提訴。

 しかし、判決では課税は正当であると判断されました。

 訴えを退けられた商店街側にさらなる追い打ちがかけられたのは昨年11月のこと。

 市の担当者が訪れて、「最高裁判決に基づいて、これまで非課税だった通路にも来年度から固定資産税と都市計画税を課税する」と通知してきたそうです。

 商店街側は「今回の通路は裁判の争点外で別問題のはず」と抗議し、市側との協議を求めましたが、聞き入れられませんでした。


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2017年4月17日月曜日

国税庁:法人番号の利活用をPRするパンフレットを公表!

 国税庁は、同庁HP上に法人番号の利活用をPRするパンフレットを公表しました。

 それによりますと、法人番号は、国税庁法人番号公表サイトにおいて公表するものであり、誰でも自由に利用することが可能だとしております。

 個人番号や法人番号は、2016年1月から順次利用が開始されていますが、法人番号はマイナンバーとは異なり、利用範囲の制約がなく、誰でも自由に利用できます。

 法人番号公表サイトにおいては、法人番号の指定を受けた団体の基本3情報(商号又は名称・本店又は主たる事務所の所在地・法人番号)を、通知したものから順次公表します。

 法人番号の指定を受けた後に商号や所在地等に変更があった場合には、公表情報を更新するほか、変更履歴も併せて公表します。

 2016年1月以降に、行政機関が法人情報をWebページ等で公開する際には、法人番号を併記することとなりました。

 これは、法人番号による情報の検索・収集・利用を容易にし、公開情報の利用価値を高めることを目的としております。

 具体的には、調達、免許・許認可、処分・勧告、補助金交付、リコール届出、求人などに関する情報に法人情報を含む場合には、法人番号を併記することになります。

 また、法人番号の活用方法として、ウェブサイトや業務システムで行う法人情報の入力補助機能として、法人番号の活用があります。

 現状は、法人名及び所在地といった法人の基本情報をすべてキーボードから入力していますが、誤入力や表記のゆれにより、取得した情報を活用する際に問題が生じることがあります。

 法人番号の利活用後は、Web-API又はダウンロードデータを活用することで、入力作業の効率化にもなります。

 具体的には、法人番号だけ入力すれば、法人番号公表サイトで公表している「法人名」、「本店所在地」の情報を自動的に補完入力する機能を追加することができ、これにより、誤入力や表記のゆれによる問題が解消できます。

 Web-APIとは、インターネットを経由して、簡単な条件を指定したリクエストの送信で、指定した条件に合致する法人等に係る基本3情報や、指定した期間及び地域で抽出した法人等の更新情報を取得できるというものです。


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2017年4月14日金曜日

株式投資信託 個別元本と取得価額

 株式投資信託(追加型)の課税実務においては、「個別元本」と「取得価額」の二つの数字が出てきます。

●個別元本とは

 個別元本は、投資信託を購入した時の時価で、それは「購入価額」のことです。

 株式であれば「株価」に相当するものですが、投資信託の場合は「基準価額」となります。

 具体的には、ファンドに組み入れられた株式や債券などの資産の時価総額を受益権口数で割った一口当たりの純資産価額のことです。

 通常、投資信託は設定時点の基準価額を1万円として販売しています。

●取得価額とは

 一方、取得価額は、個別元本に販売手数料(税込)を加えたものです。

 例えば、個別元本が9000円で販売手数料3.24%の場合、取得価額は9000円+291円で9291円となります。

 それでは、この二つの金額が課税実務でどのような違いを生むのかを整理してみます。

●特別分配金では個別元本を使用

 特別分配金の計算をする場合には、個別元本を使用します。

 特別分配金は、分配金を支払った後の基準価額が個別元本を下回る場合、その下回った額の部分を指します。

 先の例では、個別元本9000円、分配金支払い後の基準価額が8800円、分配金が300円とすれば、特別分配金は200円、普通分配金は100円となります。

 この普通分配金は、配当所得として課税の対象になりますが、特別分配金は、「元本の払い戻し」に相当しますので課税対象外です。

●特別分配金による修正

 しかし、特別分配金が支払われると、個別元本と取得価額は特別分配金の金額だけ修正されます。

 先の例では、個別元本は8800円、取得価額は9091円となります。

●譲渡損益では取得価額を使用

 投資信託を売却して譲渡損益を確定する際には、取得価額を使用します。

 先の例で、ファンドの運用が良好で譲渡時には基準価額が10500円になっていれば、譲渡益は10500円-9091円で1409円となります。

 なお、特定口座では、これらの計算結果を取引報告書に掲載してくれていますので、自身で計算することはありません。


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2017年4月13日木曜日

電子マネー普及で1円玉の新規流通ゼロ

 平成28年度の1円玉の新規流通が4年ぶりにゼロになる見通しです。

 電子マネーやスマートフォンのアプリを使った決済が普及したことで、1円玉などの少額硬貨の使用頻度が少なくなっているのが要因です。

 財務省は昨年末、28年度の1円玉製造枚数の計画を従来の100万枚から55万枚に減らしました。

 その用途も記念硬貨などにするものであるため、このままだと同年度は通常のルートで流通する新しい1円玉は出てこない見込みです。

 1円玉の流通の減少傾向は最近始まったことではありません。

 財務省は22~24年度にも新たな流通をさせませんでした。

 しかし、26年4月の消費税率8%への引き上げで、1円玉の需要が膨らむと判断して25年度からは新規流通を再開していました。

 ところが「Suica(スイカ)」など電子マネーの利用拡大が加速。

 日銀が今年2月に公表した統計では、電子マネーの去年の累計決済金額が前年比1割増となり、5兆円の大台を始めて突破しました。
 
 米アップルのアイフォーンを使った決済サービス「アップルペイ」が昨秋に国内で開始したことも後押ししていると見られます。

 このため、新たな流通の必要性は薄れていると判断されました。

 一方、1万円札は前年度比17%増の12億3千万枚の発行計画で、8年ぶりに増加しました。

 訪日外国人客が百貨店などで買い物をする際に現金を多用していることや、金利が低いなかで、自宅などでタンス預金をする高齢者が増加したことなどが影響していると見られます。


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2017年4月12日水曜日

クレカ納税サイトの運営社が情報流出

 都税のクレジットカード納付サイトを運営するGMOペイメントゲートウェイ(PG)は、3月11日までにクレカ納付の決済代行を受け付けるウェブサイトに不正なアクセスがあり、同サイトを利用した納税者67万人超の個人情報が流出した恐れがあると発表しました。

 同社は今年1月にスタートした国税のクレジットカード納付サイトの運営会社でもあります。

 サイトの脆弱性を突かれたものとみられます。

 流出した可能性があるのは、平成27年4月から今年3月9日午前11時53分までにサイトを利用した人のクレジットカード番号、有効期限、メールアドレスの3種類の情報。流出規模は最大67万6290件に上るとみられます。

 不正アクセスの原因は、サイトを作成するために使用したソフトウエアの脆弱性です。

 これを狙った不正アクセスは今月7日頃から急増し、8日には情報処理推進機構(IPA)が注意喚起したばかりでした。

 被害を受けたのは、都税のクレカ納付サイトだけではありません。

 同社が運営する住宅ローンの団体信用生命保険の特約料支払いサイトにも不正アクセスが加えられ、そちらでは4万件超の個人情報についてクレジットカード番号に加えてカードのセキュリティーコード、氏名、住所、電話番号、生年月日など、より多くの情報が流出した恐れがあります。

 平成28年度税制改正で導入された国税のクレカ納付は、今年1月に開始したばかり。

 都税では自動車税など一部の税目にしか認めていませんが、国税では所得税、法人税、相続税など税目にほぼ制限がありません。

 納付上限も1千万円と高額に設定されていて、納税者の母体数から言ってもクレカ納付の利用者数が将来的に都税を超えることは確実です。

 代行決済を担うのは今回情報が流出した都税と同じGMO-PGだけに、もし同じことが起きれば、流出規模は都税の比ではないでしょう。


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2017年4月11日火曜日

続々廃棄されるマイナンバー通知

 マイナンバー制度の個人番号を通知するカードをめぐり、神戸市は手元に届いていない2万6千通あまりを廃棄することを発表しました。

 1年以上を経過しても受け取り手が現れないため、保管を取りやめるそうです。

 未達の通知カードを廃棄する動きは全国的に広まりつつあります。

 神戸市には昨年末時点で2万6631通の未達分が保管されていて、それは神戸市が送ったカードの3.6%に当たるそうです。

 このうち3月末までに未達の通知カードは破棄することを決定しました。

 未達の理由としては、住民票の住所に不在となっているほか、継続して留守状態であったり、受け取りを拒否したりというケースもあるとのことです。

 個人番号が記載された「個人番号通知カード」は、制度が開始する昨年1月に先立ち、平成27年10月から郵送で全国に配達されました。

 引っ越しなどで宛先不明となったカードは一定期間を経た後、自治体に戻されて保管されます。

 総務省によれば発送された6千万通超のうち、昨年11月末時点で自治体に戻されたカードは135万通に上るそうです。

 同省は各自治体になるべく未達のカードは保管するよう呼び掛けているものの、保管期間は明示していません。

 昨年7月には、大阪市がすでに8万通弱を廃棄していて、今後も廃棄に踏み切る自治体は増えていくことが予想されます。

 政府はマイナンバー導入の理由の一つに「国民の利便性向上」を挙げているものの、実際には逆で、確定申告やふるさと納税の特例申請の煩雑さが増しただけという声も出ています。

 通知カードの未達の多さから「自分の番号を知らなくても全然困らない」という納税者の本音が透けて見えるようです。


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2017年4月10日月曜日

脱税疑惑のスペイン王女が無罪

夫と経営していた企業の脱税に関わったとして法廷に立たされていたスペインのクリスティーナ王女が、2月に無罪の判決を言い渡されました。

 クリスティーナ王女は現国王フェリペ6世の姉にあたります。

 スペインの王族が法廷で裁かれたのは約40年前に王制が復活して以来、初めてのことです。

 スペイン東部マヨルカ島の地方裁判所は、王女夫婦が経営していた非営利団体に絡む脱税疑惑について、脱税を企てたのは夫のウルダンガリン被告で、王女は関わっていなかったと認定しました。

 夫のウルダンガリン被告に公金横領などの罪で禁錮6年3カ月を言い渡す一方、王女については無罪としています。

 ただし夫が不正で得た利益の恩恵を受けたとして、王女にも26万5千ユーロ(約3200万円)の返却を命じました。

 スペインでは不動産バブルがはじけたことなどの影響で5、6年前から財政危機が深刻化し、王族への不満が噴出。

 王女の脱税疑惑もその頃に浮上したほか、前国王・フアン・カルロス1世がアフリカでゾウ狩り旅行をしたことが「ぜいたくだ」と批判を浴び、異例の生前退位に追い込まれた経緯があります。

 王女の無罪判決にも「夫をいけにえにして自身は助かった」という声も出ているそうです。


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2017年4月7日金曜日

一定の機械装置の固定資産税が3年間半減する特例とは

 2016年7月1日から施行されております「中小企業等経営強化法」には、中小企業者等が取得した一定の機械装置の固定資産税を3年間半減する特例が盛り込まれております。

 施行日以後に国の認定を受けた経営力向上計画に基づき取得した一定の機械装置が対象となりますが、機械装置の取得が施行日以後であれば、特例の前提である経営力向上計画の申請は機械装置の取得後であっても構いません。

 ただし、計画申請を機械装置の取得後に行った場合には、

①機械装置の取得日から60日以内に計画が受理される必要があること

②機械装置の取得後、年末までに計画が認定されない場合は、減税期間が2年となることにご注意ください。

 生産性の向上要件を証する工業会等が発行する証明書は申請から発行まで数日から2ヵ月程度かかり、主務大臣に申請する計画の認定に当たっては、受理から認定までは最大30日を要するといわれております。

 また、軽減特例の対象となる機械装置は、販売開始から10年以内のもので、旧モデル比の生産性(単位時間当たりの生産量等)が年平均1%以上向上する160万円以上の機械装置をいいます。

 生産性向上の要件は、設備メーカーを通じて、その設備を担当する工業会等による証明書発行を申請して取得した経営力向上設備等の証明書で確認します。

 経営力向上計画が認定された事業者は、法律の施行日(7月1日)から2019年3月31日までに生産性を高めるための機械装置を取得した場合、その翌年度から3年度分の固定資産税に限り、その機械装置にかかる固定資産税が2分の1に軽減されます。

 上記のように、工業会等が発行する証明書の発行や主務大臣が計画を認定するまでには一定期間がかかりますので、余裕を持ったスケジュールで申請する必要があります。

 なお、計画の申請書について、申請先の相違や重度の不備がある場合は差し戻しとなり、受理できない場合もあります。

 また、軽微な不備の場合においても、各事業所管大臣からの照会や申請の差し戻しがあり、手続き時間が長期化する場合もあるといいます。

 とくに、機械装置の取得後に計画を提出する場合には、取得日から60日以内に計画が受理されなければ、特例が適用できなくなりますので、該当されます方は、ご注意ください。


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2017年4月6日木曜日

勤務間インターバル制度とは

◆導入のきっかけとなるか

 昨年から厚生労働省で、来年度から中小企業に勤務間インターバル制度を導入すると助成金を支給すると発表していましたが、最近その内容が厚労省のホームページに掲載されました。

 労働時間の設定の改善、過重労働の防止や長時間労働の抑制に向け勤務間インターバルを設けた企業に要した費用の一部を助成するというものです。

 国会予算承認前に開示したのは珍しく、政府がこの制度の普及に意欲を持っていることが窺えます。

◆勤務間インターバルとは

 昨年は「働き方改革」の流れの中で、過重労働防止について注目された年でした。

 勤務間インターバル制度とは時間外労働を含む1日の最終的な勤務終了時から翌日の始業時までに一定時間のインターバル(間隔)を保証することにより従業員の休息時間を確保しようというものです。

 これまでのように長時間労働の是正には高い割増率の賃金にするのではなく、当日の勤務と次の日の勤務時間に決まった休息時間の確保が義務付けられることで過重労働の防止に繋がるという考え方です。

 この制度はEU加盟国では1993年から導入されていて、「労働時間指令」により24時間のうち最低連続11時間の休息時間と7日毎に24時間の休息の確保をするというものです。

 日本でもEUでの実績を確認してゆくようです。

◆実務面の取り扱いは

 例えば9時から18時の勤務の場合18時から24時まで時間外労働をした場合、翌日は11時間後の午前11時からの勤務となり、従業員の心身の負担を軽減すると期待する声も聞かれます。

 現在1日の労働時間の上限規制はありません。

 8時間毎に1時間の休憩は必要ですが理屈上は長時間勤務も可能です。

 それがもしEU並みに11時間のインターバルを入れたとすると労働時間の上限は休憩時間を除き1日12時間となります。

 1日当たり4時間の上限まで働いたとして月20日勤務でも80時間となり、労基署の示す過重労働ラインにかかるかどうかという所です。

 導入には給与計算のルールを決めておく必要はありますが、従業員の健康確保という面からは考えられるものと言えましょう。


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2017年4月5日水曜日

管理会計のススメ  粗利益を多く積み上げるには・・・

◆粗利益の絶対額を確保する方法は4つある

 儲けの源泉である粗利益は、「売上-売上原価」で計算されます。

 一つ一つの粗利益の絶対額を積み上げたものがその会社(個人の場合は事業)の粗利益の総額です。

◎粗利益の総額=1個の粗利益額×販売数量

 個々の要因に着目し粗利益を増やすには、

(1)値上げによる粗利益の増加、
(2)売上原価を下げることによる粗利益の増加、
(3)販売数量の増加による粗利益の増加、
(4)同じお客さんの購入頻度の増加による粗利益の増加が考えられます。

 もちろんこれらを組み合わせる場合もあります。

(1)値上げによる粗利益の増加

例:100円のものを110円で売る。

 自社の商品に魅力があり、他社では買えないようなものを売っている場合、値上げに躊躇する必要はありません。

 もちろん値上げで離れてしまう顧客も一定数出てきます。

 値上げで増える額と顧客減で減る額を比較して、粗利額が増えることを目指すのが値上げ戦略です。

(2)売上原価を下げることによる粗利益増加

例:原価50円のものを45円にする。

 販売金額を変えずに、販売回数も増やさずに、粗利益を増加させる方法です。

 現状でギリギリまで原価を抑えている場合には、採用しづらい戦略です。

(3)販売数量の増加による粗利益の増加

例:月100個売れたものを110個に増やす。

 新規の顧客を開拓するため折り込みチラシを撒く範囲を拡大したり、店舗販売だけだったものに通販ルートを設けたり、飲食店であればレイアウトを変えて座れるテーブルや椅子の数を増やすことなどが考えられます。

 ただし、これも追加で費用が発生しますので、それとの比較でどういった戦略を採用するかが変わってきます。

(4)同じ顧客の購入頻度の増加による売上増

例:月に1回の購入を25日に1回にする。

 顧客の囲い込み戦略です。

 顧客をファンにするために、顧客にとってメリットのあることを考えます。ポイント制度やかかりつけ薬局などが一例です。

◆PDCAの数字による検証が必要です

 粗利益の増加も、Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)の 4 段階を繰り返すことによって、継続的に改善して行きます。

 数字の検証が必須です。会計事務所にもサポートしてもらえば力強いでしょう。


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2017年4月4日火曜日

【時事解説】SR(株主関連)活動とビジネスチャンスの源

 近年、SRに力を入れる企業が増えています。

 SRとはShareholder Relations(シェアホルダー・リレーションズ)の頭文字をとったもので、企業と株主との安定的な信頼関係を築くための活動をいいます。

 投資家に向けた企業の広報活動としては、IR(インベスター・リレーションズ)がよく知られています。

 ただ、IRは、自社の株式をまだ買っていない投資家を対象としているのに対して、SRはすでに株式を買っている株主を対象とした活動である点に特徴があります。

 SRに力を入れる企業の例を挙げると、産業用ロボットのメーカー、ファナックがあり、同社は株主との建設的な対話の窓口としてSR部を新設しました。

 SR部では、株主の要求などに耳を傾け、良好な関係を維持できるよう、対応することが役割となっています。

 実は、ファナックは、手元資金が豊富にあり、SR部を開設した当時、株主から資金の一部を株主に還元すべきだという声が上がっていました。

 当初、ファナックは、資金の使い道として、国内の工場や研究所に計1,300億円を投じるといった計画を発表し、株主還元には消極的でした。

 その後、対話を重ね、配当と自社株買いを通して株主に資金の一部を還元することを決定しました。

 こうした、株主との対話が奏功し、ファナックの株価は上昇しています。

 近年、株主に外国人投資家が占める割合が増え、結果、ファナックのような、資金の還元や、経営戦略の説明といった要求が増えています。

 その中、ファナックのほかにも、インターネット上にSRに特化したサイトを開設した企業もあり、SRへの意識は増加傾向にあるといえます。

 SRに力を入れる企業が増えた背景には、株主のなかに外国人投資家などが増え、経営者への要求が高まったことがあります。

 加えて、2015年、東京証券取引所が「コーポレートガバナンス・コード」を定めたことも一つとしてあります。

 このコードには、企業に対して、「株主との建設的な対話を促進するための体制を整備すること」と書かれており、これにより企業は体制、仕組みに取り組むことが決められました。

 その一方で、投資家との対話に後ろ向きな姿勢を見せる企業もまだ多くあります。

 時代の流れとして、株主との対話が必要なことを意識しているものの、どのように対処したらよいか、また、どのような施策を講じればいいのか、迷う部分があるのも事実です。

 そのなか、近年、SRに関するビジネスが注目されつつあります。

 SRに関するコンサルティング業務のほか、企業のIR担当者を対象としたセミナーを開く、株主を管理するツールを販売するといった事業を展開します。

 ファナックは手元資金の還元をめぐり、株主との対話に成功した企業ですが、その過程にはSRコンサルタントのアドバイスがありました。

 また、SRビジネスには、外国人株主を特定、分析といった業務もあります。

 そこで、「株主総会の定足数が集まらない」「議決権が集まらない」「委任状が必要」といった企業の難題解決に手を貸すこともあります。

 SRビジネスは株式に関する専門知識を要するため、参入障壁が高く、簡単ではありません。

 ただ、それゆえ競争も激しくなく、成功すれば利益を望める分野だといえます。


(記事提供者:(株)税務研究会 税研情報センター)


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2017年4月3日月曜日

国税庁:2015年度の滞納事例等を公表!

 国税庁では、処理の進展が図られない滞納案件については、差押債権取立訴訟や詐害行為取消訴訟といった国が原告となる訴訟を提起したり、滞納処分免脱罪による告発を活用して、積極的に滞納整理に取り組んでおります。

 2015年度租税滞納状況によりますと、原告訴訟に関しては、2015年度は156件(前年度171件)の訴訟を提起しました。

 訴訟の内訳は、「差押債権取立」15件、「供託金取立等」9件、「その他(債権届出など)」131件のほか、とくに悪質な事案で用いられる「名義変更・詐害行為」が1件となりました。

 そして、係属事件を含め148件が終結し、3件(差押債権取立訴訟2件、供託金取立等訴訟1件)を除いて国側が勝訴して滞納が整理されました。

 また、財産の隠ぺいなどにより滞納処分の執行を免れようとする悪質な滞納者に対しては、「滞納処分免脱罪」の告発を行うなど、厳正に対処しております。

 2015年度は、7件(法人5社・個人8人)告発し、裁判で2人に懲役1年(執行猶予3年)の刑が言い渡されております。

 悪質な滞納事例をみてみますと、滞納処分の執行を免れるため、ダミー会社を設立し、その会社名義の預金口座に運送代金を振り込ませるなどして財産を隠ぺいした運送業を営む滞納法人及び代表者を、滞納処分免脱罪で告発した事例があります。

 同法人は、1億円超の国税を滞納していましたが、納付の意思を示さなかったので、取引先に対して有する運送代金債権等を差し押さえましたが、その後、代表者から事業を廃業した旨の申出がありました。

 しかし、当局があらためて財産調査を行った結果、滞納法人の代表者が、親族を代表者とするダミー会社を新設し、取引先に対して社名を変更したなどの説明をした上で、運送代金約2億9,000万円を計105回にわたりダミー会社名義の口座に振り込ませている事実が把握されました。

 当局では、振込先を変更させた行為が、滞納処分の執行を免れる目的でされた財産の隠ぺいに該当すると判断し、滞納法人及び代表者を滞納処分免脱罪で告発、起訴しております。