2016年11月21日月曜日

日本商工会議所:2017年度税制改正要望を公表!

 日本商工会議所は、2017年度税制改正要望を公表しました。

 それによりますと、非上場株式の評価額は、企業価値を高めるほど上昇しますが、換金性がない非上場株式に課される相続税は、中小企業の成長に必要な経営基盤の承継を阻害することから、取引相場のない株式の評価方法、事業承継税制の抜本的見直しが必要としております。

 中小企業の事業承継の円滑化に向けた税制措置の拡充として、事業継続を前提とした、配当重視の評価方法への抜本的見直しを要望しております。

 中小企業にとって、自社株式の財産価値は、議決権と配当期待権以外になく、事業承継時の非上場株式は、会社の清算を前提とした貸借対照表上の純資産によったアプローチではなく、配当還元方式の適用拡大など、議決権の保有によって生じる配当を重視した評価方法とすべきとしております。

 そして、現行の取引相場のない株式の評価方法において、下記の改善点を示しております。

①類似業種比準価額方式の見直し(類似業種の比準要素、平均株価の対象期間、利益比準3倍等)

②純資産価額方式は、負債の範囲を見直し、退職給与引当金、賞与引当金を含める

③同族株主判定の際に基準となる6親等内の血族(はとこ)、3親等内の姻族(配偶者の甥・姪)は、親族関係が希薄化した現在では馴染まないため、同族判定範囲を縮小

 また、事業承継税制の抜本的な見直しについて、現行、納税猶予割合が約5割では効果が弱く、利用が進まないことから、発行議決権株式総数2/3制限の撤廃や、納税猶予割合の100%への引上げ、兄弟等複数人での承継の納税猶予への対象化を要望しております。

 さらに、人手不足下での厳しい採用環境や、大規模な災害や急激な経済の悪化等により雇用維持が困難となるケースに対応した雇用維持要件の一層の緩和を求めております。

 その他、2017年度改正において見直しの焦点となりそうな配偶者控除については、基礎控除、配偶者控除、配偶者特別控除を一本化し、所得額によらず税負担の軽減額が一定となる税額控除制度へ移行すべきとしております。

 今後の税制改正の動向に注目です。