2015年9月25日金曜日

『遊興税』初めて導入した自治体。

舞踏や音楽芸能などで客をもてなす芸妓(げいぎ)の招聘を伴う飲食・遊興への支払に課税する「遊興税」(地方税)を初めて導入したのは、大正8年に金沢市が市税として導入しました。
条例は「本市内に於ける料理店、貸席、貸座敷にて芸娼妓を招聘して飲食又は遊興をなし金員を消費せしものに課税する」とされています。当時の大蔵省主税局国税課長は、「贅沢者流などの濫費の一部を徴する金沢市の企てのことはよい事」と『東京朝日新聞』で述べたそうです。
1年後には5県38市にまで遊興税導入が拡大。昭和14年の段階では東京府と沖縄県を除いた全道府県が府県税として採用しました(東京市、八王子市、那覇市は市税として課税)。この昭和14年に「遊興飲食税」として国税になり、芸妓の招聘を伴わない料理店での飲食代や旅館の宿泊料なども課税対象となりました。遊興飲食税の税率は、遊興飲食の内容で変化する。芸妓への支払代金(いわゆる「花代」)で見ると、導入当初は20%だったが、昭和19年には300%にまでなったそうです。増税は、戦争を背景に、消費を抑圧するといった意味合いがあったようです。
 遊興飲食税は昭和22年3月で廃止となり、4月から再び地方税としての遊興税(課税標準は遊興飲食税と同様)となりました。その後、名称を変えて存続しましたが、地方消費税の創設などで平成12年3月に廃止となりました。