2015年6月30日火曜日

マイナンバー漏洩リスク対策


◎マイナンバーへの国家総動員態勢
10月からのマイナンバー配布に向けて、マイナンバーの周知化情報が溢れ出しました。ネット世界には「マイナンバーの受け取りを拒否しよう」などという書き込みもありますが、マスコミや実業社会、マイナンバーに直接関わる税理士・社労士などの世界では、素直に受け容れることを前提にした情報しか存在しません。疑問を呈することを排除する同質化社会がここにも現れている印象を受けます。
◎マイナンバー漏洩対策は可能か
税理士とその顧客の大半にとっては、独自にマイナンバー漏洩対策を行うことは出来ないと思われます。
ベネッセの顧客情報漏洩事件2070万件というような大量の情報を抱えていないので、情報窃盗の対象にならないだろう、と判断されるものの、クラウドサービスとして給与計算情報をバックアップしているところからの流出は十分考えられます。
流出ルートが不明なまま、流出の事実だけが発覚した場合、漏洩対策不全は、刑事罰や損害賠償のリスクを生み出します。
◎税と社会保険料徴収事務をやめる
漏洩リスクから解放されるようにするには、漏洩リスク対策を完全に実施でき、損害賠償にも備えられる、超大手企業に、給与計算事務等や社会保険事務を全面委託してしまうのが、最善の策です。そして、そのような超大手企業が出現してくるかもしれません。
本当は、民間企業に無償で押し付けている源泉徴収事務や社会保険料徴収事務を廃止して、国家や自治体が直接行ってくれるのがベストです。
◎ベターな策としての情報不取得
マイナンバー情報を得て、使用した後に直ちにその情報を削除して不保持にする、のは煩雑で、ほとんど実行不可能です。
そもそも、マイナンバー情報を得なかったら、何か困るのでしょうか。給与支払や年末調整に差し障りがあるのでしょうか、税理士個人のマイナンバーを知らないまま顧問料の支払が出来ないなんてことになるのでしょうか、マイナンバーを書かなかったら、健康保険証を発行してくれないのでしょうか、多分何も困ることにはならないと思われます。
マイナンバーが本人確認手続を簡略にする利便性を提供するだけだとしたら、その利便性の享受の放棄で済むことです。

2015年6月29日月曜日

女性によるプチ起業の進化と活用


安倍首相は成長戦略の一つとして、「女性の社会進出を促す」とウィメノミクスを掲げています。そのなか、ここ数年で、女性の働きかたの一つとして、「サロネーゼ」が注目を集めています。サロネーゼとは、自宅でサロン(教室)を主催する女性をいい、教室の種類は料理や手芸、フラワーアレンジメント、美容と多岐にわたります。
サロネーゼは知り合いの主婦を生徒に教室を開いているケースが多くを占めますが、なかには予約が8年待ちという繁盛している教室もあります。人気のサロネーゼの一つを例に紹介すると、ここでは収納と掃除のコツを教えています。基本コースでは、玄関収納、掃除の基本、書類整理法といったテーマごとにレッスンを繰り広げます。期間は約1年、10回のレッスンがあります。
このサロンではその日の話が終わると、最後にサロネーゼ自らがこしらえたランチをふるまいます。これもテーブルの装いを学ぶレッスンの一環ですが、和気あいあいと歓談を楽しむ時間があるのも特徴です。こうした「おもてなし」による、生徒の満足度を高める工夫も人気の要因になっています。
ただし、最近では、サロネーゼが雑誌などで取り上げられたこともあり、競争が激しくなっています。教室は自宅で簡単にできることや、テーマは家事や美容などと身近なものをとりあげるため、比較的だれでも参入できます。また、生徒の満足度を上げるための「おもてなし」がコストを増して、利益を圧迫する要因にもなっています。サロネーゼとして生活できるほどの収入を得ているのは、100人中5人程度といわれています。
サロネーゼとして生き残るには激しい競争がありますが、なぜ今、サロネーゼが注目されているのでしょうか。なにより、自分の好きなことや特技を活かし、自分らしい働き方ができる点が、女性にとっての魅力だといわれています。
加え、サロネーゼという働き方は、家庭と仕事を両立に適していることも大きなメリットとして挙げられます。とくに、女性のなかには、家庭と仕事とのバランスを図るため、子育てをしながら外で働くのは難しいと考える人が少なくありません。
とはいえ、ずっと家にいるのでは、社会との接点が薄れてしまうのではないかと不安に思う人もいます。その点、サロネーゼは自宅で子育てや家事の空いた時間を利用して働くことができるため、働くスタイルの選択肢を増やすという意味でも有効です。
こうした、サロネーゼの人気に目を付け、タイアップを実現した企業もあります。キッチンメーカーのクリナップは、日本全国にあるサロンについて、情報を発信する、サロネーゼ検索サイトをオープンしました。さらには、日本橋三越本店の「はじまりのカフェ」に、同社の最新システムキッチンを出展し、そこで人気サロネーゼによる講座を開催しました。ほかには、サロネーゼや化粧品メーカーと共同でコスメを開発し、好評だといいます。
現在、日本では、女性の力を活用することが国策として掲げられています。そのなかで、女性管理職を増やすといったことが一つとしてあります。それとは別に、企業としては、こうした、自宅で働く女性とタイアップすることが新しい活用の形として有効だといえます。
記事提供者:(株)税務研究会 税研情報センター

2015年6月27日土曜日

外国子会社配当益金不算入制度を見直しへ


2015年度税制改正により、2016年4月1日以後開始する事業年度から、外国子会社配当益金不算入制度について、国際的な二重課税を防止する観点から、外国子会社において損金に算入される配当を対象から除外しますので、該当されます方は、ご注意ください。
ただし、2016年4月1日において有するその外国子会社の株式等に係る配当等の額について、2016年4月1日から2018年3月31日までの間に開始する各事業年度において受け取るものは、これまでどおりの取扱いとなります。
そもそも外国子会社配当益金不算入制度とは、親会社が外国子会社から受け取る配当を益金不算入とする制度です。
対象となる外国子会社は、内国法人の持株割合が25%(租税条約により異なる割合が定められている場合は、その割合)以上で、保有期間が6月以上の外国法人をいい、外国子会社から受け取る配当の額の95%相当額を益金不算入(配当の額の5%相当額は、その配当に係る費用として益金に算入)とします。
具体的には、
①:内国法人が外国子会社(持株割合25%以上等の要件を満たす外国法人)から受ける配当等の額で、その配当等の額の全部又は一部がその外国子会社の本店所在地国の法令において、その外国子会社の所得の金額の計算上損金の額に算入することとされている場合、その受ける配当等の額を同制度の適用対象から除外
②:内国法人が外国子会社から受ける配当等の額で、その配当等の額の一部がその外国子会社の所得の金額の計算上損金の額に算入された場合、その受ける配当等の額のうち、その損金算入額を、上記①により同制度の適用対象から除外する金額とする
③:②の適用を受けた事業年度後の各事業年度に、その損金算入額が増額された場合、その増額された後の損金算入額を同制度の適用対象から除外
④:②の適用は、確定申告書等に②の適用を受けようとする旨並びに②の適用に係る配当等の額及びその計算に関する明細を記載した書類を添付し、一定の書類の保存を要する
⑤:上記①から③までにより、同制度の適用対象から除外する配当等の額に対して課される外国源泉税等の額を外国税額控除の対象とします。

2015年6月26日金曜日

《所得拡大促進税制》で中小企業が留意する点


所得拡大促進税制、正式には、雇用者給与等支給額が増加した場合の法人税額の特別控除です。
★大企業に配慮した改正
大企業といえども適用要件の1つである①適用年度の給与等支給増加額が基準年度の給与等支給額に対する増加率5%はそのハードルが高く、また、雇用者の新規採用に比して今後もかなりの退職者が見込まれることから、もう1つの適用要件である②平均給与等支給額が前期の平均給与等支給額以上とはならず、結果、この特例が適用できないこととなる事態も想定されることから、平成26年度税制改正で次のような改正が行われました。
1つは、増加率は平成26年度2%、27年度は3%、平成28・29年度5%、そして、もう1つは、継続雇用者をベースにした平均給与等支給額の算定と平均給与等支給額が前期のそれを超えるとする改正です。この2つの改正により、大企業でもこの特例を容易に適用できる環境が整いました。
ちなみに、この継続雇用者とは、雇用保険の加入対象者で給与等の支給を受けた国内雇用者であり、前期と適用年度のいずれの事業年度においても給与等の支給を受けた者です。加えて、高年齢者等の雇用の安定等に関する法律に基づくところの継続雇用制度の対象者は除く、とされています。
★中小企業への配慮があってしかるべし
いったい何が問題なのか、ですが、対象となる雇用者給与等支給額から、使用人兼務役員の給与等支給額は除かれている、ということです。そして、その上で、適用年度の給与等支給増加額が基準年度の給与等支給額の2%増の要件を満たさなければこの特例が使えない、ということなのです。
仮に、基準年度において、使用人であったものが、その後の適用年度において役員、例えば、取締役経理部長、取締役営業部長といった役員に昇格した場合、当該使用人兼務役員になった者の給与等は基準年度では雇用者給与等支給額に含まれ、一方、適用年度において除かれることになり、適用年度の給与等支給額が基準年度のそれを上回ることにはならず、結果、この特例の適用を受けられない可能性は大となります。
平成26年度の税制改正においては、中小企業のこの点にも配慮した、使用人兼務役員の給与等支給額の取扱いについての改正が望まれたところでした。

2015年6月25日木曜日

住宅資金贈与の非課税特例をパンフで解説


国税庁が住宅取得等資金贈与の非課税特例の概略をまとめた全8ページのパンフレットをホームページ上に公表しました。
住宅取得等資金贈与の非課税特例は、住宅の新築や増改築を目的とする資金を子や孫などの直系卑属に一括贈与したときに、一定額まで贈与税が非課税になる制度。同様の制度は以前もありましたが、平成27年度税制改正で非課税額の限度などが見直されていて、国税庁のパンフレットでは平成27年1月1日~31年6月30日の贈与に対するこの特例を「新非課税制度」と表現しています。
非課税額は家屋の新築などにかかる契約締結日や家屋の種類によって異なり、省エネ・耐震・バリアフリーなどの性能に優れた住宅については最大3千万円、それ以外の住宅については最大2500万円となっています。
パンフレットでは「新非課税制度のイメージ」として、制度適用後の残額に対する贈与税の計算方法を図解。贈与を受けた住宅取得等資金から新非課税制度の非課税限度額をマイナスし、残った課税財産には、暦年課税では基礎控除(110万円)、相続時精算課税では特別控除(2500万円)が併用できると説明しています。
住宅資金のほか、教育資金や結婚・出産・育児資金を目的とした一括贈与の非課税特例が税制改正で拡充・創設されました。こうした贈与税の非課税特例の充実で、高齢者層から若年層への資産移転を促すとともに、消費の促進で経済の好循環につなげる狙いが政府にはあります。

2015年6月24日水曜日

国外に居住する親族の扶養控除等書類の添付等を義務化


2015年度税制改正において、2016年から日本国外に居住する親族に係る扶養控除等の書類の添付等が義務付けられます。
具体的には、確定申告において、海外に住む親族(非居住者)に係る扶養控除、配偶者控除、配偶者特別控除又は障害者控除の適用を受ける人(居住者)は、「親族関係書類」及び「送金関係書類」を確定申告書に添付し、又は確定申告書の提出の際提示しなければならない。
上記の「親族関係書類」とは、①戸籍の附票の写しその他国又は地方公共団体が発行した書類で、その非居住者がその居住者の親族であることを証するもの及びその親族の旅券の写し外国政府又は外国の地方公共団体が発行した書類で、その非居住者がその居住者の親族であることを証するものをいいます。
また、「送金関係書類」とは、その年における①金融機関が行う為替取引によりその親族へ支払われたことを明らかにする書類②クレジットカード発行会社のカードを提示してその親族が商品等を購入したこと及びその商品等の購入代金に相当額をその居住者から受領したことを明らかにする書類をいいます。
この改正は、円滑・適正な納税のための環境整備の一環として行われ、その背景には、海外に住む扶養親族を実際より多く届け出ているのではないかと疑われる事例があり、申告時点でチェックし、不正防止につなげるものとみられております。
そして、給与等・公的年金等の源泉徴収において、非居住者である親族に係る扶養控除等の適用を受ける居住者は親族関係書類を、給与等の年末調整において、非居住者である親族に係る扶養控除等の適用を受ける居住者は送金関係書類を、非居住者である配偶者に係る配偶者特別控除の適用を受ける居住者は、親族関係書類及び送金関係書類を、それぞれ提出・提示しなければならず、これらの書類は、確定申告時の添付、提示は不要となります。
なお、親族関係書類や送金関係書類が外国語により作成されている場合には、訳文を添付等する必要があります
この扶養控除等書類の添付等の義務化は、2016年1月1日以後に支払われる給与等及び公的年金等並びに2016年分以後の所得税について適用されます

2015年6月23日火曜日

税務調査の概念の修正


『調査』により更正する
税法では、更正処分、再更正処分、再々更正処分は「調査により」行うこととされています。従って、税務調査が終了し、更正処分や修正申告がなされた後、税務署長がそれをさらに変更するような再更正を行うには、再調査が必要です。しかし、再調査は「新たに得られた情報に照らし非違があると認めるとき」にのみ行うこととされています。一度調査が行われたら、余程の新情報がない限り、再調査はありません。
『調査』による減額や繰戻還付
既に行った申告について、納付すべき税額が多すぎた場合、申告書に記載した翌期へ繰り越す欠損金が少なすぎた場合、申告書に記載した還付税額が少なすぎた場合などでは、納税者から税務署長に対し減額更正の請求ができます。また、所得が赤字だった時の、その前の期間への赤字の繰り戻し請求という制度もあります。これらの請求により、税務署長が減額修正、還付処理をする場合には、「調査」し、その「調査」したところにより、処分や還付を行うことになっています。これらの税負担を軽減する処置もそれぞれ「調査」を経て行われることになっていますが、「調査」といっても、机上調査とか電話確認調査とかの程度の「調査」で済ませている事例が多そうです。
『調査』概念の統一性?
「調査」という言葉は税法の中に何回も出てきますが、それらが、同一の意味なのだとすると、減額更正や繰戻還付の請求があって、机上調査で処理が済んだ場合、その年分に関しては一度調査がなされたということなので、もはや「新たな情報」がない以上、通常の税務調査は行えないのか、という疑問が湧きます。税務当局も、こういうことについて、このままでは、まずいと判断したようで、今年の税制改正で、異なる2種類の調査概念を設けることにしました。
『調査(実地の調査に限る)』
机上調査とか電話確認調査とかをもって「調査」としてよい場合と、実地に出向いて行われる臨場調査のみを「調査」という場合とに、法律上の「調査」という言葉を使い分けることになりました。

2015年6月22日月曜日

毎年多い消費税のうっかりミス


税金の専門家といえどもミスを犯すときはあります。結果的に本来よりも多くの税金を納めなければならなくなると、長い付き合いの税理士が相手でも、損害賠償を請求しようと考える納税者はいるでしょう。こうした事実を前提にしたのが「税理士職業賠償責任保険」(税賠保険)です。
税務上の過誤があったことで税理士が損害賠償を受け、保険金の受け取りを請求したケースを日本税理士会連合会(日税連)は紹介しています。毎年多いのが、消費税に関するうっかりミスです。
例えば、消費税の課税事業者であるかどうかを税理士がしっかり確認しなかったことで、税負担額が大幅に増えてしまったケースがあります。Aさんは法人設立から約2カ月経ったときに、税理士との最初の打ち合わせの席で、設立事業年度に多額の設備投資をすることを伝えたうえ、資本金の額を2億円とする試算表を渡しました。税理士はこのまま設立時の正確な資本金額を確認せず、消費税の課税事業者であると思い込んでしまいました。しかし実際は設立時の資本金額は10万円で免税事業者でした。しっかり認識していれば「課税事業者選択届出書」を提出することで消費税の還付が可能だったとして、Aさんは税理士を訴えました。
簡易課税制度を不適用としなかったことで過大納付になったケースもあります。B社は、売電事業の設備投資にかかる消費税の還付を受けようとしましたが簡易課税方式が適用されたため還付が受けられませんでした。税理士の関与以来、課税売上高が5千万円を超えていて、その期間は簡易課税制度が適用されていなかったことが一因。簡易課税制度を一度選択すると「簡易課税制度選択不適用届出書」を提出するまで、課税売上高が5千万円以下となれば簡易課税方式で納税することになります。B社は設備投資による損害期の適用方式が簡易課税になってしまう状況だったにもかかわらず、不適用届出書を提出していなかったために、本来よりも多くの税金を納めることとなりました。

2015年6月21日日曜日

経団連:マイナンバー制度の実務対応準備を呼びかける文書を公表!


日本経済団体連合会は、政府の事業者向けマイナンバー広報資料や特定個人情報保護委員会「特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン(事業者編)」を参照の上、マイナンバー制度への実務上の対応準備を進めることを呼びかける文書を公表しました。
2015年10月より、マイナンバー制度(社会保障・税番号制度)の導入に向け、マイナンバー(個人番号)の市区町村から全国民へ通知が開始されます。
企業においては、給与所得の源泉徴収票の作成、社会保険料の支払・事務手続きなどでマイナンバーの取扱いが必要となり、対象業務の洗い出しや対処方針の決定など、マイナンバー制度への円滑な対応に向けた準備を行う必要があります。
上記の文書では、主な準備事項として、
①対象業務の洗い出し
②対処方針の検討
③マイナンバー収集対象者への周知
④関連システムの改修 などをあげております。
上記①の対象業務の洗い出しでは、給与所得の源泉徴収票、支払調書等の税務関係書類や健康保険・厚生年金保険、雇用保険関係書類などのマイナンバーの記載が必要な書類の確認をあげております。また、従業員等とその扶養家族、報酬の支払先、不動産使用料の支払先、配当等の支払先などマイナンバー収集対象者の洗い出しもあげております。
上記②の対処方針の検討では、組織体制の整備、社内規程の見直し、担当部門・担当者の明確化等、身元(実在)確認・番号確認方法に係る検討、明確化等、物理的安全管理措置の検討(区域管理、漏えい防止等)、収集スケジュールの策定を挙げております。
上記③のマイナンバー収集対象者への周知では、収集までのスケジュールの提示(収集開始時期等の確定)、教育・研修、利用目的の確定・提示があります。
上記④の関連システムの改修では、人事給与システム、健康保険組合システムを主な準備事項に入れております。
法人にも1法人1つの法人番号が指定され、2015年10月以降、国税庁から、登記上の本店所在地宛に13ケタの法人番号を通知(法人の支店・事業所等や個人事業者には指定されない)、法人番号は広く公表され、マイナンバーと異なり、官民問わず自由に利用可能と周知しておりますので、ご確認ください。

2015年6月20日土曜日

税理士登録者数7万5千人突破


日本税理士会連合会(日税連)によると、平成26年度末(27年3月末)の税理士登録者は7万5146人で、年度末時点で初めて7万5千人超となったそうです。
昭和49年度に3万人を超えた登録者数は、55年度に4万人、62年度に5万人、平成5年度に6万人、18年度に7万人に到達。日税連が統計をとり始めてから減少することなく右肩上がりで増え、今回調査で7万5千人超となりました。ただし、死亡や業務廃止による登録抹消者が増えていることもあり、登録者の増加ペースは緩やかになっています。
女性の税理士登録者は1万593人で全体の14.1%。女性税理士の割合は年々高まっていて、7人に1人が女性税理士という状態です。
都道府県別で最も税理士が多いのはやはり東京で、2万1713人が登録しています。これは全体の28.9%にあたります。このほか、大阪8308人、愛知5113人、神奈川4457人と続きます。最も税理士が少ないのは鳥取の164人でした。
税理士が2人以上集まって法人形態で経営をする税理士法人は、本店が前年度から241件増の2989件、支店が156件増の1411件。税理士法人に所属する税理士登録者数は1万1495人で、全登録者の15.3%を占めました。

2015年6月19日金曜日

マイナンバー不提出者への会社の対応判明


マイナンバー関連セミナーの質疑応答の場で参加者から質問が投げ掛けられることが多い「番号の不提出者がいたらどのような対応をすればいいのか」といった疑問は、国税当局にも多数寄せられていたようです。国税庁はこのほど「国税分野におけるFAQ(よくある質問)」を更新し、不提出者がいる場合の対応を記しました。
国税庁は、従業員や講演料支払先などからマイナンバーの提供を受けられないケースについてFAQで解説。会社は従業員などからマイナンバーを受けられないまま、番号が記載されていない書類を安易に提出しないよう求めています。
まずは法律上の義務であることを従業員に伝え、提供してもらうように提示。それでもマイナンバーが不提出となったら、提供を依頼した経過を記録、保存することを求めています。これは、マイナンバー不提出なのか、提出後の紛失なのかをはっきりさせる目的もあるそうです。
FAQでは「なお書き」としてさらに、法定調書の記載対象となっている人全てがマイナンバーを持っているとは限らず、全員分を記載できないこともあるとして、マイナンバーの記載がないことをもって税務署が書類を受理しないことはないとしました。
なお、内閣府のFAQには、義務であることを周知して提供を求め、それでも提供されなければ書類の提出先機関の指示に従うよう記されています。

2015年6月18日木曜日

著作物はだれのもの?


◎ある資格試験に、にこんな問題が出題されました。
『ゴーストライターが自らの創作に係る著作権を他人名義で出版することに同意した場合、そのゴーストライターは、その著作物の著作者とはならないか。』
著作者の権利を保護するために著作権が存在するのですが、著作権は、「著作者の権利」と「著作隣接権」に分類され、さらに著作者の権利は「著作者人格権」と「著作財産権」に分類されます。
◎この問題は「著作者人格権」について問われているのですが、
著作者人格権は、一身専属的な人格的利益を保護する権利であり、譲渡・相続できない権利(著作権法第59条)で、著作権法では次の3つを規定しています。
1.公表権
著作物を公表するかどうか、また公表する場合の時期や方法について決定する権利
2.氏名表示権
著作物に著作者名を表示するかどうか、また表示する場合どのように表示するか(本名、ペンネーム)などについて決定する権利
3.同一性保持権
著作者の意に反して著作物の内容や題名を勝手に変えたり、切除したりさせない権利
今回の問題ですが、著作者には2に記載した「氏名表示権」があります。これは実名もしくは変名を著作者名として表示することも表示しないこともできます。つまり、ゴーストライターが著作物を他人名義で出版することに同意したとしても、それは氏名表示権に基づくものです。あくまでも著作物は創作したゴーストライターのものということになります。
◎では著作財産権は?
ゴーストライターが、他人名義で出版する代償として金銭を受け取っていた場合は著作権の譲渡となり、著作財産権はゴーストライターになくなりますが、契約書に明確に著作権の譲渡と謳わず、単なる役務の提供や買取の対価と受け止められるような表現だと、著作財産権もゴーストライターに残る場合があります。
コンピューターソフトの開発も著作権が関係しますのでご留意ください。

2015年6月17日水曜日

研究開発促進税制を見直し!


2015年度税制改正において、研究開発促進税制の見直しがされました。
具体的には、外部の技術・知識を活用した研究開発である企業のオープンイノベーションを促進するため、特別試験研究費の税額控除率を引き上げるとともに、中小企業等の知的財産権の使用料等を対象費用に追加する等、オープンイノベーション型が拡充されることになりました。
しかし一方で、繰越税額控除限度超過額及び中小企業者等税額控除限度超過額に係る税額控除制度は廃止されますので、ご注意ください。
これまでの研究開発促進税制は、一般試験研究費の総額の8~10%(中小企業12%)を法人税額の30%(2014年度までの時限措置で通常20%)まで、その事業年度の法人税から控除できる「総額型」(恒久措置)に加えて、試験研究費の増加額に係る税額控除(「増加型」)または平均売上金額の10%を超える試験研究費に係る税額控除(「高水準型」)を選択適用して上乗せできる制度でした。
上記が2015年度税制改正において、上記の総額型における一般試験研究費の控除限度額を法人税額の25%(これまで30%)に引き下げ、特別試験研究費について法人税額の5%とする措置を別枠で設けました。
特別試験研究費の額に係る税額控除制度について、これまで12%の税額控除率を、国の特別研究機関等や大学等と共同・委託して研究した場合は30%に、それ以外の企業間等のものは20%にそれぞれ引き上げ、企業に外部の力を積極的に導入するよう促す見直しがされました。
またこれまで、その事業年度に控除し切れなかった額は翌年度に繰り越すことができましたが、2015年4月1日からは、その繰越税額控除限度超過額及び中小企業者等税額控除限度超過額に係る税額控除制度が廃止されます。
したがいまして、2015年3月31日までに開始する事業年度に係る繰越税額控除限度超過額等については、2015年4月1日以後開始事業年度に繰り越して控除することはできませんので、ご注意ください。

2015年6月16日火曜日

ピケティの資産課税とマイナンバーと富裕税


◎ピケティの提唱
 ピケティの「21世紀の資本」は世界中で爆発的な売れ行きを示しています。ピケティは、資産格差を拡大させないよう、累進的なグローバル資産課税を提唱しています。個々人が持つ資産を全世界的に把握し、資産総額に応じて課税したうえで、税収を関係国間で配分するというものです。
◎資産課税への日本の制度化準備
わが国でも、資産総額への課税制度創設の準備は進んでいます。今年の税制改正事項として、従来の「財産債務明細書」を改変し、国外国内を問わないもので、且つ「国外財産調書」と同じように運営する「財産債務調書」制度が創設されます。懲役刑を含む罰則をもつ「国外財産調書」制度の施行に引きずられての見直しのようにも見えます。
◎罰則ナシでスタート
「財産債務調書」の新制度には、懲役刑を含むような罰則は設けられないようです。提出を義務付けられる人のプライバシーの開示を強制するに等しい、財産と債務のオープン化は、100%完璧な申告も限りなく不可能であろうし、心理的には相当な抵抗が予想されるところだから、と思われます。
罰則がなくてもまともな申告が期待できるものでしょうか。現行の「財産債務明細書」については、罰則がないため、提出義務があっても提出しない人が沢山おり、提出はするが形ばかりというものでも、これへの問合せは皆無です。
◎まずはスタートで少しのフォロー
従来と違うのは、「財産債務調書」の信憑性を担保するための税務調査の制度を設ける、としているところです。相続財産の事前調査のようになりそうです。調査非協力には罰則があります。でも、調査官が職権により「国外財産調書」や「財産債務調書」の書き換えをする職権更正というのはなさそうです。
◎そしてマイナンバーが来年から
財産申告と施行間近なマイナンバー制度をかけあわせると、当面の狙いは、相続財産の捕捉もれへの対処であるとしても、その先に資産課税としての「富裕税」を見据えている、ことが透けてきます。富裕税は、日本でも、戦後3年間実施されていましたが、フランスには今でもあります。
財産申告が富裕税の税額計算申告になるまでは、財産適正申告の実現は相当な困難事のように思えます。

2015年6月15日月曜日

見直し迫られる消費税制


消費増税を前に、消費税制の根本的な見直しを提言する団体が出ています。
全ての税理士が所属する「税理士会」(全国に15会)は、平成28年度税制改正に対する意見書をとりまとめ、いわゆる「基準期間制度」や「簡易課税制度」に異議を唱えています。複数の税理士会の意見書で言及されているのが、消費税の軽減税率導入への反対意見です。
また、前々年度を「基準期間」としてその期間の課税売上高で消費税の課税事業者の判定をする方式にも複数の税理士会が異議を唱えています。税理士会によって主張の詳細は異なりますが、申告書を提出する課税期間で判定するべきという点では各会の意見がほぼ一致しました。
課税期間で判定したうえで、小規模事業者に対しては、「(課税期間における課税売上高が)1千万円以下の個人事業者については、選択により申告を不要とする制度を創設」(近畿会)、「1千万円以下であれば申告を行なうかどうかを選択できる制度とすべき」(北陸会)といった選択制を提案する意見が出た一方で、「事業年度の課税売上高が1千万円以下の小規模事業者には、申告・納付を不要とする申告不要制度を創設すべき」(南九州会)とする意見が挙がりました。さらに、「段階的に免税点を引き下げ、将来的に(中略)すべての事業者を課税事業者とすべき」(東海会)といった主張もありました。
簡易課税制度の見直しを求める意見も各税理士会から出されました。簡易課税制度のみなし仕入れ率について、「引き下げ等により、『事務負担の軽減』という本来の簡易課税制度の趣旨にかなった制度に再編しなおすべき」(千葉県会)、「この制度(簡易課税制度)を選択した事業者が、納付税額が有利にならない程度にまで、みなし仕入れ率を大幅に引き下げるべき」(近畿会)といった意見が出ています。南九州会は同様に引き下げを求めたうえで、「ただし一定額以上の設備投資についてはみなし仕入率とは別枠での控除を認める」と付け加えました。

2015年6月12日金曜日

経済産業省:生産性向上設備投資促進税制の昨年実績を公表!


経済産業省は、生産性向上設備投資促進税制の昨年実績を公表しました。
生産性向上設備投資促進税制とは、「日本再興戦略」において掲げられた民間設備投資の目標(年間約70兆円)を達成するため、質の高い設備投資を後押しするために創設された税制です。
利用できる業種や企業規模に制限はなく、機械装置や器具備品から建物、ソフトウエアまでの幅広い設備が対象となっております。
税制措置では、即時償却又は最大5%の税額控除(中小企業者は最大10%)が適用できます。
なお、同税制のA類型は設備ごとに税制措置を受けることができ、申請に当たっては、工業会等から設備ごとにその設備が基準を満たす旨の証明を受けることが必要です。
その証明書(A類型)の発行状況をみてみますと、設備単位で証明書発行が可能で、発行件数は増加しており、2014年12月末時点での発行累計件数は11万5,470件でした。
内訳は、「機械装置」(構成比52.8%)、「器具備品」(同22.5%)や「建物附属設備」(同18.4%)、「ソフトウエア」(同6.2%)で、様々な種類の設備について証明書が発行されております。
また、B類型は設備を導入する事業者が作成する投資計画に記載されている設備一式(生産ラインやオペレーションの改善に資する設備など)について、まとめて税制措置を受けることができます。
ただし、申請に当たっては、投資計画の投資利益率が基準を満たすことについて経済産業局の確認を受けることが必要です。
2014年12月末時点の確認書(B類型)の発行累計件数は4,767件となり、投資総額累計は1年間で3兆401億円に達しました。
同税制は対象業種について制限がなく、確認書発行件数ベースで業種別にみてみますと、「製造業」(構成比40%)、「小売業」(同27%)、「医療・福祉」(同8%)、「生活関連サービス業、娯楽業」(同6%)など、流通業やサービス業といった非製造業にも広く活用されております。
また、確認書の発行を受けた中小企業者等の割合が51.7%で、中小企業者等にとっても利用しやすい税制となっております。

2015年6月11日木曜日

無申告加算税の不適用制度における期限後申告書の提出期限を延長!


2015年度税制改正において、無申告加算税の不適用制度における期限後申告書の提出期限が、現行の2週間以内から1ヵ月以内に延長されます。
所得税法は、毎年1月1日から12月31日までの1年間に生じた所得について、翌年2月16日から3月15日までの間に確定申告を行い、所得税を納付することになっておりますが、期限内に確定申告を忘れた場合は、期限後申告として取り扱われます。
また、期限後申告をしたり、所得金額の決定を受けたりすると、申告等によって納める税金のほかに無申告加算税が課されます。
各年分の無申告加算税は、原則として、納付すべき税額に対して、50万円までは15%、50万円を超える部分は20%の割合を乗じて計算した金額となりますが、税務署の調査を受ける前に自主的に期限後申告をした場合には、この無申告加算税が5%の割合を乗じて計算した金額に軽減されます。
また、期限後申告であっても、法定申告期限から2週間以内に提出され、期限内申告をする意思があったと認められる一定の場合に該当することとの要件を全て満たす場合には無申告加算税は課されないとされております。
これが無申告加算税の不適用制度で、納期限内に納付していたにもかかわらず、事務的なミスで期限内提出ができなかった場合などに行政制裁を課すことは、適正納税の意欲をそぐとして、2006年度税制改正において創設されました。
なお、上記の一定の場合とは、
①その期限後申告に係る納付すべき税額の全額を法定納期限までに納付していること
②その期限後申告を提出した日の前日から起算し5年前までの間に、無申告加算税又は重加算税を課されたことがなく、かつ、期限内申告をする意思があったと認められる場合の無申告加算税の不適用を受けていないことのいずれにも該当する場合をいいます。
今回、期限後申告書の提出期限が1ヵ月以内に見直されるのは、無申告加算税の不適用制度の適用状況が考慮されております。
2012年7月から2013年6月に終了した事業年度において、期限内納付があった法人税に係る期限後申告の事案で、2週間以内の期限後申告が72%、1ヵ月以内の期限後申告は92%となっておりました。
なお、この改正は、2015年4月1日以後に法定申告期限が到来する国税について適用されます。

2015年6月10日水曜日

今年の税制改正とマイナンバー


◆税制改正大綱のプラン
税制改正大綱では、国税通則法を改正し、銀行等に対し、マイナンバーによって検索できる状態で預貯金情報を管理する義務を課す、としていました。
しかし、グリーンカードでの預貯金管理を狙った1980年代での付番はマル優(少額貯蓄非課税制度)口座重複開設への対策だったものの、現在はマル優預貯金は障害者などに限定適用なので無きに等しく、むしろ「貯蓄から投資」へと政策が変更し、投資マル優とも言うべきNISA(少額投資非課税制度)を推進しているので、預貯金への付番の必要性は低下しています。
預貯金へのマイナンバー付番はなし
国税通則法のみ、先の税制改正大綱通りの改正案になっていますが、マイナンバー法の改正での預貯金口座付番のほうは、大義が預貯金保険であり、その緊急的必要性が希薄なため、強制付番ではなく、任意付番になりました。
預貯金については、口座数の大量性から全てへのマイナンバー付番は無理としても、新規のものについては義務化するのでは、と推測する向きもありましたが、結果として、平成27年改正では見送られました。
預貯金口座への個人番号の付番を行う場合には、預貯金等へ損益通算範囲拡大の適用条件としてマイナンバー付番口座限定にするものと推測されます。
ジュニアNISAには即付番
平成27年度税制改正により、平成28年4月1日から、ジュニアNISAが導入されることになりましたが、口座重複開設防止の必要性から、マイナンバー付番が義務付けられています。
証券会社等の営業所長に、未成年者口座開設届出書に添付して提出する未成年者非課税適用確認書にマイナンバー等を記載することになっています。
NISAへの付番は遠からず
成人NISAに対するマイナンバー付番については、口座重複開設防止の必要性をマイナンバーで確保するには既に時機を失しているので、今年は先送りされました。
しかし、法適用上の次の区切りとなる期間開始の平成30年分以後からのマイナンバー付番については、その効果があるので、義務付けられることになるのではないか、と予想されます。

2015年6月9日火曜日

被相続人が外国人である場合 「相続」の準拠法はどこ?


◆進展する「カネ」「モノ」のグローバル化
日経新聞によれば、家計の外貨建て金融資産が約46兆円となり、約7年半ぶりに過去最高となったそうです。
その理由として①急速な円安で円建ての評価額が膨らんだこと、②国内の低金利や円の先安観を背景に海外投資志向も強まったことが挙げられており、特に富裕層の個人資産が増えているとのことでした。
その一方で海外からの不動産投資も拡大しているようです。2014年の海外企業による日本の不動産取得額はこれも過去最高の約1兆円で前年の約3倍となっており、国内不動産取引の約2割を占めたそうです。
円安を基因とした一連の現象ではありますが、それでも「ヒト」「モノ」「カネ」のうち、「カネ」「モノ」の国際間移動について、いよいよ障害が少なくなってきたことが実感されます。
◆国際私法~私法の国際間の抵触を調整
このようなご時世の中で「日本に居住する外国人が亡くなった場合」、あるいは「外国に居住する日本人が亡くなった場合」には、一体どの国の民法などの私法がどのように適用されるかが問題となります。
このような日本と外国の私法が抵触する状況を解決するために「国際私法」があります。日本では「法の適用に関する通則法」という「国際私法」が設けられています。
この「通則法」36条には「相続は、被相続人の本国法による」と規定されているため、亡くなった方の本国の相続関係の法律が適用されることになります。この適用される国の法律を「準拠法」といいます。
◆日本の相続税法ではどう考えるか?
国税庁ホームページの質疑応答事例の中に「被相続人が外国人である場合の未分割遺産に対する課税」というものが掲載されています。これによれば、「通則法」36条で相続は本国法によるとされているため、未分割の場合には、その被相続人の本国法による相続分で計算するとされています。
一方で、遺産に係る基礎控除額の計算の基礎となる法定相続人や法定相続分については、被相続人が外国人であっても、日本の民法の規定の適用があるものとした場合の法定相続人や法定相続分を基礎として、基礎控除額や相続税の総額を計算することとされています。

2015年6月8日月曜日

マイナンバー対応コスト1社109万円


来年1月からスタートするマイナンバー制度に対応するためのコストは、1社あたり平均109万円――。そんな事実が帝国データバンクの調べで分かりました。従業員数が多いほど対応コストもかさみ、20人以下の企業では平均40万円となる一方、1千人を超す大企業では平均600万円の負担にもなるそうです。
調査は今年4月16日~30日に行われ、1万720社がマイナンバー制度への意識について回答を寄せました。
それによると、マイナンバー制度自体について9割の企業が存在を認識しているものの、内容まで理解している企業は全体の4割にとどまり、導入に向けて対象業務の洗い出しや取り扱い方針の策定などの準備を進めているのは18.7%にすぎませんでした。「予定はあるが何もしていない」が62%ともっとも多く、「予定なし」と答えた企業も5.8%ありました。
対応を進めている企業では、「給与システムの更新を進めている」と答えた企業が約半数。一方で、情報漏えい防止に向けた組織的取り組みを行っている企業は5社に1社にとどまっています。「あまりにも分からないため、これから勉強する」(飲食料品・飼料製造、青森県)といった声もありました。
マイナンバー対応を「完了した」、あるいは「対応中」と答えた企業に想定されるコストを聞いたところ、「10万円以上50万円未満」が21.3%で最多。従業員数が多くなるにしたがって想定コストも膨らんでいくようです。企業からは「税金で賄うか、あるいは最悪でも補助金などの対応がほしい」(建材・家具製造、兵庫県)といった声も出ています。
また個人番号と同時に付番される法人番号については、全企業の4割が「知らなかった」と答えました。個人番号、法人番号ともに、国による制度の認知がまだまだ進んでいない現状が浮き彫りとなっています。

2015年6月7日日曜日

国税庁:2013年度分会社標本調査を公表!


国税庁は、「2013年度分会社標本調査」結果を公表しました。
それによりますと、2013年度分の法人数は259万5,903社、前年度より2.4%増で4年ぶりに増加し、このうち、連結親法人は1,392社で同12.0%増、連結子法人は1万171社で同9.5%増となりました。
連結子法人を除いた258万5,732社のうち、赤字法人は176万2,596社で、赤字法人割合は前年度比2.1ポイント減の68.2%となりました。
2013年度分の営業収入金額は、前年度に比べ7.7%増の1,493兆4,688億円と2年連続で増加し、黒字法人の営業収入金額は同11.8%増の1,138兆1,711億円、所得金額も同22.1%増の49兆7,926億円と増加しました。
また、黒字法人の益金処分総額は、前年比20.6%増の66兆2,206億円となり、その内訳は、支払配当が同21.4%増の15兆2,488億円(構成比23.0%)となりました。
そして、法人税額が同13.2%増の10兆1,119億円(同15.3%)、その他の社外流出が同12.3%増の7兆141億円(同10.6%)で、これらを引いた社内留保が同24.6%増の33兆8,458億円と51.1%を占めました。
一方、2014年3月までの1年間に全国の企業が取引先の接待などに使った交際費は、前年度に比べ6.3%増の3兆825億円と、2年連続で増加しましたが、過去最高であった1992年分の6兆2,078億円に比べますと、ほぼ半減しております。このうち、税法上損金に算入されなかった金額(損金不算入額)は同0.2%増の1兆1,488億円と2年連続で増加し、損金不算入割合は同2.2ポイント減少の37.3%と5年連続の40%割れとなりました。
また、企業が抱える繰越欠損金当期控除額は9兆8,041億円で、翌期繰越額は68兆6,344円となり、1事業年度あたりの当期控除額は、全体平均で1,032万円となりました。