2017年12月15日金曜日

3社に1社が黒字申告

 2016年度に税務申告した全国の法人のうち、黒字と申告した法人の割合は33.2%で前年度(32.1%)より1.1ポイント増となり、6年連続で上昇しました。

 国税庁が10月に発表した法人税の申告事績で分かったものです。

 黒字法人の割合は、08~10年度に3年連続で過去最低を更新しました。

 しかしその後は増加の一途をたどり「3社に1社が黒字」という状況まで盛り返しました。

 また申告所得金額もリーマンショックのあった08年を境に一気に落ち込みましたが、14年度にリーマンショック前の水準を超え、その後も増加を維持している状況です。

 源泉所得税について見てみると、16年度の税額は17兆379億円で、前年度から5.0%減り、7年ぶりに減少に転じました。

 給与所得は2.0%伸びたのですが、配当所得が15.3%減少したことが響いています。

 なお、申告法人286万1千社の所得金額は前年度比3.2%増の63兆4749億円となり、過去最高を記録しました。

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2017年12月14日木曜日

2017年度税制改正:中小企業向け租税特別措置の適用停止に注意!

 2017年度税制改正において、多額の所得があり、財務状況が脆弱とは認められない企業が、中小法人課税の適用対象となっているとの批判をふまえ、一定所得金額を超える事業年度の租税特別措置の適用を停止する措置が盛り込まれました。

 具体的には、「法人税関係の中小企業向けの各租税特別措置について、平均所得金額(前3事業年度の所得金額の平均)が年15億円を超える事業年度の適用を停止する」とされました。

 なお、この停止措置の適用前に適用期限を迎える租税特別措置についても、2018年度以降の税制改正で適用期限が延長された場合には、この租税特別措置の停止措置の適用対象に含まれます。

 また、この適用停止措置について、設立後3年を経過していない等の事由がある場合には、その計算した金額に一定の調整を加えた金額により判定するなどの判定方法が政令により明らかにされております。

 それによりますと、適用停止となるのは、各種租税特別措置適用前の3年以内に終了した各事業年度(基準年度)の所得金額の合計額をその各事業年度の月数の合計数で除し、これに12を乗じた金額が「15億円を超える法人」が該当します。

 具体的に、政令から調整事由とそれに対する調整金額をみてみますと、「3年以内に終了した各事業年度」がない、設立後3年を経過していない法人は、基準年度の所得金額の年平均額をゼロとすることができます。

 また、判定する際の所得金額が欠損金繰越控除後の金額とされていることのバランスから、欠損金の繰戻し還付の適用があった場合には、その還付の計算の基礎となった欠損金額相当額を還付対象の基準年度の所得金額から減らす必要があります。

 そして、判定する法人が合併等により設立された場合や、支配関係がある法人を被合併法人等とする合併、休眠法人を合併法人等とする合併が行われた場合には、原則、その合併等に係る被合併法人等の所得の金額を合併法人等の基準年度の所得金額に加算することを明らかにしており、法人の成り代わりによる租税特別措置の適用停止措置逃れを防止するため、基準年度がない場合に年平均額をゼロとする措置は適用されません。

 上記の改正は2019年4月1日以後に開始する事業年度から適用されますので、該当されます方は、ご注意ください。

(注意)
 上記の記載内容は、平成29年11月13日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。


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海外通じた税逃れが続々

 国税当局の調査官が海外資産を持つ人や海外投資をしている人への監視を強めています。

 国税庁の発表によると、昨年度の海外関連の所得税実地調査は3145件。

 そのなかには「どうせバレないだろう」と安易な考えで無申告だった事例もあります。

 会社員Aは海外不動産の譲渡で利益を得たにもかかわらず、税務署にその所得を届け出ませんでした。

 海外での取り引きを把握されることはないだろうとAは高を括っていたわけですが、税務署は国内口座に海外から多額の現金が振り込まれている事実を把握し、何らかの所得が発生していた可能性があると判断しました。

 金融機関を経由した国外への送金や国外からの現金受領が100万円を超えると、金融機関は現金の動きを記した「国外送金等調書」を税務署に提出することになっているのですが、それによってAの海外での所得が発覚したのです。

 また、他国の預金にかかる利子所得を申告していなかったBは、その国の税務当局が日本との租税条約に基づいて利子収入に関する情報を日本の国税当局に提供したことをきっかけに、申告漏れの疑いをもたれて調査を受けました。

 その過程で、海外不動産を売却して譲渡益を得ていたにもかかわらず申告していなかったことが発覚。

 Bは国外に一定の財産を持っている人に提出が義務付けられている「国外財産調書」を提出していなかったため、加算税を5%分加重され、2900万円の追徴税額を課税されました。

 国税当局がいわゆる富裕層の海外資産への課税や監視を強化しているなか、明らかな違法行為である脱税はもちろんのこと、グレーゾーンのスキームにもリスクが伴うことを理解しておきたいところです。

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2017年12月13日水曜日

使用人賞与の損金算入時期

はじめに

 使用人賞与は、原則として実際にその支払が行われた日の属する事業年度において損金の額に算入することとされています。

 ただし、未払賞与については、例外として実際に支払いが行われたものと同様な状態にあるものに限定し、損金算入が認められています。

 そこで、本稿は、使用人に対して支給した賞与の損金算入時期の概要とその実務上の留意点について解説します。

Ⅰ 制度の概要
1 原則(法令72の3①三)
 法人が各事業年度において、使用人に対して支給する賞与のうち、下記2に掲げる賞与以外のものについては、その支払をした日の属する事業年度において損金の額に算入することができます。

2 例外
(1)支給予定日が到来している賞与(法令72の3①一)
 法人が各事業年度において、使用人に対して支給する賞与(使用人兼務役員に対する使用人部分を含みます。以下同じ)のうち、労働協約又は就業規則により定められる支給予定日が到来しているもの(使用人にその支給額が通知されているもので、かつ、その支給予定日又はその通知をした日の属する事業年度においてその支給額につき損金経理したものに限ります。)については、その支給予定日又はその通知をした日のいずれか遅い日の属する事業年度において損金の額に算入することができます。

(2)決算賞与(法令72の3①二)
 法人が各事業年度において、使用人に対して支給する賞与のうち、次に掲げる全ての要件を満たすものについては、その支給額の通知をした日の属する事業年度において損金の額に算入することができます。
① その支給額を各人別に、かつ、同時期に支給を受ける全ての使用人に対して通知をしていること。
② ①の通知をした金額を通知した全ての使用人に対しその通知をした日の属する事業年度終了の日の翌日から1ヶ月以内に支払っていること。
③ その支給額につき①の通知をした日の属する事業年度において損金経理をしていること。

Ⅱ 支給額の通知(法基通9-2-43)
 法人が支給日に在職する使用人のみに賞与を支給することとしている場合のその支給額の通知は、上記Ⅰ2(2)に掲げる「通知」には該当しないこととされます。

Ⅲ 同時期に支給を受けるすべての使用人(法基通9-2-44)
 法人が、その使用人に対する賞与の支給について、いわゆるパートタイマー又は臨時雇い等の身分で雇用している者(雇用関係が継続的なものであって、他の使用人と同様に賞与の支給の対象としている者を除きます。)とその他の使用人を区分している場合には、その区分ごとに上記Ⅰ2(2)に掲げる支給額の通知を行ったかどうかを判定することができます。

おわりに
 上記Ⅰ2(2)に掲げる決算賞与を未払計上する場合には、実際に通知書を作成して使用人に交付し、その写しに使用人の確認印を受けるなど使用人に対する通知の事実を後日立証できる様にすべきでしょう。

 また、①使用人に対して支給額の通知を行ったとしても支給日までに退職した者に対しては賞与を支給しなかったケース、②結果的に退職した者がいなかったため通知した金額を全額支給したケースについても、就業規則などでその通知した支給額について退職者には賞与を支給しないこととされている場合には、その未払賞与は、損金の額に算入することはできません。

 特に、社会保険労務士が作成している就業規則の基本書式を採用している会社においては、税務調査で問題となっているようですので留意して下さい。

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2017年12月12日火曜日

法務省:2018年度税制改正要望を公表!

 法務省は、2018年度税制改正要望を公表しました。

 それによりますと、所有者不明の土地が問題視されており、相続登記が未了となっている要因の一つとして、相続登記に係る費用の負担が指摘されることから、相続登記促進のため、登録免許税を免除する特例措置の創設を要望しております。

 法務省では、2017年6月までの不動産登記簿における相続登記未了土地調査を実施しました。

 約10万筆の土地について所有権の登記が受け付けられた年月日を確認し、現在に至るまでの経過年数を調査したところ、最後に所有権の登記がされてから50年以上経過しているものが、大都市においては6.6%、中小都市・中山間地域においては26.6%明らかにされました。

 同様に、民間有識者による所有者不明土地問題研究会の所有者不明土地割合の全国推計結果によりますと、所有者不明土地が全国の20.3%を占め、面積にして九州よりも広い、約410万ヘクタールにのぼるといいます。

 相続登記は義務ではなく、登録免許税等もかかるため、相続時後回しにされ、そのまま長期間放置されて所有者不明土地問題の要因の一つとなっております。

 所有者不明土地への対応は、公共事業用地の取得、農地の集約化、森林の適正な管理など、多くの自治体が直面する課題となっており、所有者不明土地があることで、市町村において事業の中止・中断や対象用地の変更を迫られるなど、土地の利活用の妨げになっております。

 そのため、相続登記が未了のまま放置されている土地又は放置されるおそれのある土地については、登録免許税を免除することにより、所有者不明の土地問題に対応するとしております。

 具体的な特例措置の内容は、下記の適用要件に係る所有権に関する登記の申請について、登録免許税を免除するとしております。

 ①相続発生から30年以上経過している土地に関して当該相続を起因とした登記を申請した場合、当該所有権についての相続登記にかかる登録免許税を免除

 ②課税標準額が一筆当たり20万円以下の土地に関して相続を起因とした登記を申請した場合、その登録免許税を免除

 今後の税制改正の動向に注目です。

(注意)
 上記の記載内容は、平成29年10月9日現在の情報に基づいて記載しております。

 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。


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2017年12月11日月曜日

給料の9割差し押さえで訴訟

 さいたま市による違法な税金の取り立てで身体的・精神的な損害を受けたとして、市内の男性(68)と長女(38)が市を相手取り、税金滞納差し押さえ処分の無効と慰謝料を求めて計1420万円の国家賠償請求訴訟をさいたま地裁に起こしたことが分かりました。

 男性は1カ月の収入35万円のうち32万円を市に取り立てられたそうです。

 原告側の弁護士によると、税金の違法な取り立てを理由とする訴えは県内初。

 男性は事業の失敗などから負債を抱えて地方税などを滞納。

 納期限を超えても分割して納められる「分納」を申請し、2015年5月ごろから月18万円ずつを納めていました。

 しかし男性側によると、昨年1月ごろに妻が市に虚偽の説明を受けて承諾書を書かされ、以後は32万円を徴収されるようになったとのこと。

 男性は今年6月分までで計448万円を差し押さえられ、長女も15年12月に給料日に口座の残高全てを差し押さえられました。

 男性は生活のために深夜まで働き、そして体調を崩して緊急搬送されました。

 男性側の「市の取り立ては国税徴収法の上限を超えている」との訴えに対し、さいたま市は「訴状を見ていないのでコメントできない」としています。

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2017年12月10日日曜日

国税庁:「契約書や領収書と印紙税」の情報を公表!

 国税庁は、同庁ホームページに「契約書や領収書と印紙税」についての情報を公表しました。

 印紙税は、契約書や手形、領収書などの文書に課税される税金で、文書の作成者が定められた金額の収入印紙を文書に貼り付け、消印することで納付します。

 税額は文書の内容や文書に記載された金額に応じて定められており、例えば「不動産売買契約書(第1号文書)」や「工事請負契約書(第2号文書)、「売上代金の領収書(第17号の1文書)」などは、その文書に記載された金額に応じて納税額が異なります。

 2017年度税制改正において、租税特別措置法の一部改正により、「指定災害の被災者等に対する災害特別貸付けに係る消費貸借に関する契約書の印紙税の非課税措置」及び「自然災害の被災者が作成する不動産の譲渡に関する契約書等の印紙税の非課税措置」が設けられました。

 具体的には、金融機関が激甚災害の被災者等に対して行う金銭の特別貸付けに係る消費貸借に関する契約書のうち、災害発生日から5年を経過する日までに作成されるものについては、印紙税を課さないとしました。

 また、被災者生活再建支援法が適用される自然災害の被災者等が、自然災害により滅失した建物の敷地や損壊した建物を譲渡する場合等に作成する「不動産の譲渡に関する契約書」又は「建設工事の請負に関する契約書」のうち、その災害発生日から5年を経過する日までに作成されるものについては、印紙税を課さないとしました。

 上記の改正は、2016年4月1日以後に作成された各契約書について適用します。

 さらに国税庁ホームページに掲載された情報には、「金銭又は有価証券の受取書」の非課税範囲の拡大が挙がっております。

 これは、「金銭又は有価証券の受取書」について、以前は受取金額「3万円未満」のものが非課税対象とされておりましたが、2014年4月1日以降に作成されたものについては「5万円未満」と非課税範囲が拡大されました。

 そして、「不動産の譲渡に関する契約書」及び「建設工事の請負に関する契約書」のうち、一定要件に該当するものに係る印紙税を軽減する措置が、2018年3月31日まで延長された点も説明しておりますので、該当されます方は、ご確認ください。

(注意)
 上記の記載内容は、平成29年9月8日現在の情報に基づいて記載しております。

 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。


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